夏の電気代は他の季節と比べて高くなりがちです。平均すると1人世帯で5,842円、2人世帯で8,930円、3人世帯で10,285円となっています。
エリア別の平均電気代をみると北海道が8,303円、関東が8,268円、近畿が7,641円、九州が7,294円、沖縄が9,503円です。
夏はエアコンの使用頻度が増加したり冷蔵庫の消費電力が上昇したりするなど、さまざまな要因で電気代が高くなる傾向にあります。
電気代を抑えるためには、使用頻度の高い家電の節電対策が重要です。この記事では、夏の平均電気代や高くなりやすい原因・対策についてわかりやすく解説します。
夏の電気代の平均について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
夏の平均電気代はどのくらい?
夏の電気代は世帯人数やお住まいのエリアによって大きく異なります。2023年7月から9月の3か月間における平均電気代を見てみると、世帯人数が増えるほど電気代も高くなる傾向にあります。
また、エリアによっても差があり、気候条件や電力会社の料金体系などが影響していると考えられるでしょう。ここでは、夏の平均電気代を世帯別・エリア別でくわしく解説します。
世帯人数別の夏の平均電気代
世帯人数によって夏の平均電気代は大きく変動します。2023年7月から9月の3ヶ月間における世帯人数別の平均電気代は以下のとおりです。
世帯人数 | 夏の平均電気代(2023年7~9月) |
1人 | 5,842円 |
2人 | 8,930円 |
3人 | 10,285円 |
4人 | 10,689円 |
5人 | 11,124円 |
6人以上 | 17,474円 |
出典:e-Stat(家計調査 / 家計収支編 総世帯 詳細結果表)
世帯人数が増えるほど電気代も比例して高くなる傾向です。とくに6人以上の世帯では5人世帯と比較して大幅に電気代が上昇しています。
原因は家族の人数が増えると電気製品の使用頻度や使用時間が増加し、消費電力量が増えるためだと考えられるでしょう。
ただし、各世帯の生活スタイルや使用する電気製品の種類によっても電気代は変動します。世帯人数別の平均電気代を参考に、世帯の電気代を把握して適切な節電対策を講じてみてください。
エリア別の夏の平均電気代
夏の平均電気代は居住地域によっても大きく異なります。2023年7月から9月の3ヶ月間におけるエリア別の平均電気代は以下のとおりです。
エリア | 夏の平均電気代(2023年7~9月) |
北海道 | 8,303円 |
東北 | 9,096円 |
関東 | 8,268円 |
北陸 | 11,485円 |
東海 | 8,698円 |
近畿 | 7,641円 |
中国 | 8,914円 |
四国 | 8,294円 |
九州 | 7,294円 |
沖縄 | 9,503円 |
出典:e-Stat(家計調査 / 家計収支編 総世帯 詳細結果表)
エリアによって差が生じる理由としては、各地域の気候条件や電力会社の料金体系、生活習慣などが影響していると考えられます。たとえば、夏が涼しい北海道では冷房の使用が少ないため、他の地域よりも電気代が抑えられている可能性が高いです。
一方、北陸地方で電気代が高くなっている理由としては、湿度が高く冷房の使用頻度が高いケースや、電力会社の料金設定などが影響している可能性があります。各地域の特性を理解し、最適な節電対策を実施しましょう。
夏の電気代が高くなりやすい原因
夏の電気代が他の季節と比較して高くなりやすい原因はいくつかあります。
なかでも影響が大きいのはエアコンの使用頻度の増加です。気温の上昇に伴い、冷房の使用時間が長くなると消費電力量は大幅に増加します。ほかにも冷蔵庫の消費電力の上昇、在宅時間の増加なども夏の電気代を押し上げる原因です。
ここでは、夏の電気代が高くなりやすい原因について詳しく解説します。
エアコンの使用頻度増加による影響
夏の電気代が高くなる最大の原因は、エアコンの使用頻度が増加するためです。気温が上昇すると、快適に過ごすために冷房を長時間使用する傾向があります。
エアコンは家電製品の中でもとくに消費電力が大きく、1日中稼働させると電気代に大きな影響を与えます。また、設定温度を低くすればするほど消費電力は増加するばかりです。
加えて、エアコンの効率を上げるためにサーキュレーターや扇風機を併用するケースも多く、これらの機器の使用も電気代の上昇に影響します。
猛暑日や熱帯夜が続く時期には、24時間エアコンを稼働させる家庭も少なくありません。さらに近年は在宅ワークの増加により、日中も家でエアコンを使用する機会が増えています。これもまた夏の電気代を上昇させている原因のひとつです。
エアコンの使用は健康維持の観点からも重要ですが、適切な使用方法を心がける必要があります。電気代の抑制を目標にするなら、温度設定と使用頻度を慎重に判断しましょう。
冷蔵庫と外気温の差が大きくなり消費電力が上がる
夏季には冷蔵庫の消費電力が大幅に増加します。これは外気温と冷蔵庫内の温度差が大きくなるためです。
冷蔵庫は一定の温度を保つため常に稼働していますが、外気温が高くなると庫内の温度を下げるためにより多くの電力を消費します。とくに直射日光が当たる場所や熱源の近くに設置されている冷蔵庫はさらに多くの電力を必要とするため注意が必要です。
また、夏場は冷たい飲み物を頻繁に取り出すため、冷蔵庫のドアの開閉回数が増加します。ドアを開けるたびに冷気が逃げるため、庫内を再び冷やすために相応の電力が必要になってしまうでしょう。
さらに暑い時期は食材を従来よりも多く保存する傾向にあるため、冷蔵庫が物であふれて冷却効率が下がりやすくなります。これにより消費電力は増加しやすいです。
冷蔵庫は24時間稼働し続ける家電製品であるため、これらの要因が積み重なると夏の電気代に大きな影響を与えます。できるだけ食材を詰め込み過ぎないよう注意しましょう。
在宅人数が増える
在宅人数の増加も夏の電気代を上昇させる原因のひとつです。
夏休みやお盆休暇など、長期休暇が集中する時期は、家族全員が家で過ごす時間が増えます。とくに子どもがいる家庭では、学校が休みになるため日中の在宅人数が大幅に増加するのが一般的です。
これが原因でテレビやパソコン、ゲーム機などの電気製品の使用時間が延び、電力消費量が増加します。
また、近年の在宅ワークの普及により、夏場でも日中から冷房を使用する機会が増えています。さらに家族が集まって調理する機会も増えているため、電子レンジやIHクッキングヒーターなどの調理器具の使用頻度も高まっているといえるでしょう。
加えて、人数が増えるほど洗濯や掃除などの家事も増加し、洗濯機や掃除機の使用回数が増えるため、電気消費量も増えます。
在宅人数が多いほど電気代は上昇しやすい傾向があります。電気消費量を少しでも減らしたい場合は、家族全員で節電の意識を持ち、効率的な電気の使用を心がけましょう。
高くなりがちな夏の電気代を節電する方法
夏の電気代を抑えるためには、効果的な節電方法を実践しなければなりません。主な節電方法は以下のとおりです。
- エアコンの使用方法を見直す
- 冷蔵庫内の整理整頓を心がけ詰め込みすぎないようにする、
- 照明器具をこまめに消したりLEDライトへの交換を検討する
- 温水洗浄便座は温水や暖房便座の温度設定を低めにする
- 使用しない電化製品のコンセントを抜く
- テレビは画面の明るさを調整する
これらの対策によって節電効果を得られるでしょう。ここでは、高くなりがちな夏の電気代を節電する方法について家電別に詳しく解説します。
エアコンの節電対策
エアコンは夏の電気代に大きな影響を与える家電製品です。効果的な節電対策としては、まず設定温度を適切に調整する習慣を身に着けましょう。
環境省が推奨する室温28度に設定すれば、大幅な節電が可能です。また、エアコンのフィルターの定期的な清掃も重要です。汚れたフィルターは冷房効率を下げるだけでなく、消費電力を増加させます。
また、エアコンの電気代を抑えるなら扇風機やサーキュレーターの併用も効果的です。室内の空気を循環できるため、体感温度を下げられます。これにより、エアコンの設定温度を上げても快適に過ごせるようになるでしょう。
さらに部屋の断熱性を高めるのも効果的です。カーテンやブラインドを使用して直射日光を遮ったり、窓に遮熱フィルムを貼ったりすれば、室内の温度上昇を抑えられます。
就寝時や外出時にはタイマー機能を活用して、エアコンを自動で停止させるのも大切です。これらの対策を組み合わせれば、エアコンの電気代を効果的に削減できるでしょう。
冷蔵庫の節電対策
冷蔵庫の節電対策は夏の電気代削減に大きな効果をもたらします。
まずは冷蔵庫の設定温度を適切に調整しましょう。多くの場合は中に設定するだけで十分な冷却効果が得られます。
また、冷蔵庫内の整理整頓を心がけ、詰め込みすぎないようにしましょう。食品が密集していると冷気の循環が悪くなり、冷却効率が低下します。
ドアの開閉回数を減らし、開けている時間を短くするのも効果的です。開閉を頻繁に行うと冷気が逃げ、再び冷やすために電力を消費します。そのため、開閉の回数を減らせばその分だけ節電が可能です。
ほかには、冷蔵庫の設置場所にも注意が必要です。直射日光が当たる場所やコンロなどの熱源の近くは避け、周囲に適切な放熱スペースを確保しましょう。
また、熱いものは冷ましてから入れると庫内温度の上昇を防げます。定期的に冷蔵庫の背面や下部の放熱部分の掃除を行えば、効率的な運転を実現できるでしょう。
冷蔵庫の節電対策は一見するとどれも地味なものばかりです。しかし、強い意識をもって取り組めば、消費電力を大幅に削減できます。
照明器具の節電対策
照明器具の節電対策はかんたんに実践できる方法のひとつです。
まずは使用していない部屋の照明をこまめに消しましょう。そして、自然光を積極的に活用すれば、昼間の照明使用を減らせます。
また、白熱電球や蛍光灯を使用している場合は、LED照明への交換をおすすめします。LEDは消費電力が少なく寿命が長いため、長期的な節電効果が期待できます。
調光機能付きの照明を使用している場合は、必要以上に明るく設定しないよう注意しましょう。また、タスクライトやスポットライトを活用すれば、部屋全体の照明を控えめにしつつ、必要な箇所だけを明るくできます。
センサー付きの照明を導入すれば、人の動きを感知して自動的に点灯・消灯するため、無駄な電力消費を抑制可能です。
さらに照明器具や電球のこまめな清掃も重要です。ほこりや汚れが付着すると、光の透過率が低下し、同じ明るさを得るためにより多くの電力を消費してしまいます。
これらの対策を組み合わせれば、照明による電気代を効果的に削減可能です。照明器具の使い方を見直し、夏の電気代を減らしましょう。
温水洗浄便座の節電対策
温水洗浄便座は年間を通じて電力を消費し続ける家電製品です。夏季の節電対策としては、まず温水の温度設定を低めにしましょう。
暑い時期は水温そのものが上がるため、温水の設定温度を下げても快適に使用できます。また、便座の暖房機能は夏場はオフにしても問題ありません。使用しない時間帯、とくに就寝中や外出時には便座のふたを閉めれば保温効果を高め、消費電力を抑えられます。
さらに長期外出時にはコンセントを抜くと待機電力を削減可能です。最新の温水洗浄便座には人感センサーや節電モードが搭載されているものもあるため、活用すれば使用していない時間帯の消費電力を自動的に抑えられます。
テレビの節電対策
テレビは多くの家庭で長時間使用される家電製品のひとつとなるため、節電対策を実施すれば、夏の電気代の削減に大きな効果をもたらします。
テレビの節電対策としては、まず画面の明るさを調整しましょう。部屋の明るさに合わせて適切な明るさに設定すれば、消費電力を抑えつつ目への負担も軽減できます。
また、音量も必要以上に大きくしないよう注意しましょう。視聴していないときはこまめに電源を切る意識も大切です。とくに就寝時や外出時には主電源をオフにして待機電力も削減しましょう。
最新のテレビには省エネモードが搭載されているものが多いため、活用すれば効率よく消費電力を抑えられます。長時間の視聴をする習慣がある場合は、視聴時間を見直しましょう。
まとめ
夏の平均電気代、高くなりやすい原因や対策について解説しました。
夏の電気代はさまざまな要因により高くなりがちですが、適切な対策を講じれば大幅な節電が可能です。エアコンや冷蔵庫、照明器具、温水洗浄便座、テレビなど、家電製品の使用方法を見直し、効率的な利用を心がけましょう。
より効果的な節電を実現するためには、EcoFlow DELTA Pro 3などの蓄電池を太陽光発電と組み合わせると大きな節電効果を発揮します。
日中に太陽光で発電した電力をDELTA Pro 3に蓄え、夜間にその電力を使用すれば、毎月の電気代を約30%削減可能です。さらにエクストラバッテリーを追加すれば、最大90%もの節電効果が期待できます。
より効果的な節電と快適な生活の両立を目指したい方は、ぜひDELTA Pro 3を検討してみてください。
DELTA Pro 3の詳しい製品情報については、以下のページをご覧ください。