「2024年における太陽光発電・ソーラーパネルの補助金制度にはどのようなものがあるの?」という疑問がある方もいるでしょう。2024年2月時点でも、国や都道府県から太陽光発電に関する今年の補助金が一部公表されています。
これらの補助金制度を有効活用することで、太陽光発電システム全体の導入コストを抑えることが可能です。しかし、補助金を利用するには、申請期間を守る、指定の設備を整えるなど、機構が提示する条件を満たさなければなりません。
そこで今回は、太陽光発電・ソーラーパネルの補助金を国や都道府県・市区町村に分けて詳しく解説します。これから太陽光発電システムを導入する予定の方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
【2024年】太陽光発電・ソーラーパネルの補助金
太陽光発電やソーラーパネルを導入する際、国から補助金を受け取れる場合があります。この補助金について、2024年1月22日に環境省が行う補助金の「補助事業者」が決定し、情報が公開されました。
補助事業者とは、補助金制度の委託を国から受け、該当する補助金制度の受付や募集を請け負う業者のことです。補助事業者の決定とともに、2024年における補助金の概要が一部公表されています。
また、条件付きではありますが、国から補助金を受け取れる制度も順次展開されています。太陽光発電やソーラーパネルを導入する場合、これらの補助金を理解しておくことが大切です。
2023年における補助金の概要
2023年における補助金の代表的なものとして、太陽光発電の設置の際に発生した金額の一部(自治体連携型は2/3、それ以外は1/2)を受け取れる「需要家主導太陽光発電導入促進事業」があります。これは、太陽光発電の設備導入を支援することを目的とした補助金制度です。
一般家庭向けに設置される10kW以下の低需要家も含まれていますが、利用するためには以下の条件を満たす必要がありました。
- 一定以上の新規案件であること
- FITやFIPを活用した売電をしないこと
- 自己託送ではないこと
- 発電事業者と需要家との一定期間の受電契約を用いた設置であること
- 合計2MW以上の新設設備で単価が23.6万円/kW(ACベース)未満であること
- 8年以上にわたり一定量以上の電気の利用契約等を締結すること
一次公募は2023年6月23日~8月10日の期間、予算額は105億円であり、蓄電池の補助金などと比べて予算額が多くなっていました。2024年も「需要家主導太陽光発電導入促進事業」の補助金は継続される予定で、補助金の予算額は105億円から158億円に増加しています。
→2024年における「需要家主導太陽光発電導入促進事業」の詳細はこちら
太陽光発電・ソーラーパネルの補助事業者と補助金
2024年1月22日に決定した太陽光発電の補助事業者と補助金について、その詳細を解説します。各種制度によって内容や条件が異なるため、事前に詳細をチェックすることをおすすめします。
一般財団法人 環境イノベーション情報機構
「一般財団法人 環境イノベーション情報機構」は、環境保全のための科学技術の知識や考え方を広く社会に発信することを目的に、1989年5月24日「財団法人環境情報普及センター」として設立された機構です。
「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」という補助金が決定しており、この制度は太陽光発電と蓄電池の同時導入に対する補助金制度です。事業目的については、環境省の公式サイトで「初期費用ゼロでの自家消費型の太陽光発電設備・蓄電池の導入支援等を通じて、太陽光発電設備・蓄電池の価格低減を促進しながらストレージパリティを達成し、我が国の再エネの最大限導入と防災性強化を図る」と記載されています。
2023年度の当初予算が42億6,000万円だったのに対し、2024年度では193億3,700万円に事業予算が増加しています。詳しい情報についてはまだ発表されていません。
一般社団法人 環境技術普及促進協会
「一般社団法人 環境技術普及促進協会」は、政府や地方公共団体等の施策と連携し、日本国内外の環境保全や地球温暖化対策等などに関する調査研究を行っている機構です。この機構では、主に以下のような補助金制度を展開しています。
- 建物における太陽光発電の新たな設置手法活用事業
- 地域における太陽光発電の新たな設置場所活用事業
- 窓・壁等と一体となった太陽光発電の導入加速化支援事業
- オフサイトからの自営線による再エネ調達促進事業
事業目的については、環境省の公式サイトで「地域の再エネポテンシャルを有効活用するため、地域との共生を前提とした上で、新たな手法による太陽光発電の導入・価格低減を促進する」と記載されています。事業内容は制度によって異なり、補助率は1/3、1/2、3/5となっています。
一般社団法人 地域循環共生社会連携協会
「一般社団法人 地域循環共生社会連携協会」は、日本国外に地球との共存を標榜する新たな価値観に基づく豊かな社会を実現することを目的として活動する機構です。「データセンターのゼロエミッション化・レジリエンス強化促進事業」という制度が、環境省の公式サイトで公表されています。
公表されている本制度は、データセンターへの再エネ導入、そしてCO2削減のための設備導入に対する補助金制度です。現時点で公表されている範囲では、2023年度の公募内容と大きく変わっていません。2023年度の一次公募は、4月18日~5月25日の期間で行われています。
【2024年】都道府県・市区町村からの補助金
太陽光発電やソーラーパネルを導入する場合、国からの補助金だけでなく、都道府県や市区町村から補助金を受け取れることもあります。以下、都道府県・市区町村が展開する補助金について解説します。
北海道の補助金
北海道からの補助金はありませんが、以下のように札幌市から交付が展開されています。2024年まで公募が行われている主な内容のみを紹介します。
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
札幌市 | 再エネ機器導入初期費用ゼロ事業補助金制度 | 2024年1月31日まで |
東北の補助金
東北では主に、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の地域で補助金制度が展開されています。2024年まで公募が行われている主な内容のみを紹介します。
青森県
岩手県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
盛岡市 | 盛岡市住宅用太陽光発電システム等設置費補助金 | 2024年1月31日まで |
宮城県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
仙台市 | 家庭向けの省エネ等に関する補助金情報 | 2024年3月29日まで |
福島県
関東の補助金
関東では、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の各県で補助金制度が提供されています。2024年まで公募が行われている主な内容のみを紹介します。
茨城県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
水戸市 | 住宅用太陽光発電システム設置補助制度 | 2024年3月31日まで |
群馬県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
前橋市 | 前橋市家庭用ゼロカーボン推進補助事業 | 2024年2月29日まで |
千葉県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
千葉市 | 住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金 | 2024年1月31日まで |
東京都
中部の補助金
中部では、新潟県、富山県、石川県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県のそれぞれで補助金制度が行われています。2024年まで公募が行われている主な内容のみを紹介します。
新潟県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
新潟県 | 新潟県版雪国型ZEH等導入促進補助金 | 2024年1月31日まで |
石川県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
金沢市 | 創エネ・省エネ・蓄エネ設備設置費補助 | 2024年3月31日まで |
長野県
静岡県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
浜松市 | 浜松市スマートハウス・EV補助金 | 2024年4月1日まで |
愛知県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
名古屋市 | 住宅等の低炭素化促進補助 | 2024年2月29日まで |
近畿の補助金
近畿では、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県の地域で補助金が提供されています。2024年まで公募が行われている主な内容のみを紹介します。
滋賀県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
滋賀県 | スマート・ライフスタイル普及促進事業補助金 | 2024年2月16日まで |
京都府
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
京都市 | 京都市住宅用太陽光発電・太陽熱利用設備等設置補助金 | 2024年1月15日まで |
和歌山県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
和歌山市 | 個人宅向け太陽光発電設備および家庭用蓄電池の補助金 | 2024年1月31日まで |
中国の補助金
中国地方では、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県のそれぞれで補助金制度が展開されています。2024年まで公募が行われている主な内容のみを紹介します。
島根県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
松江市 | 太陽光発電システム・蓄電池設備に対する補助金 | 2024年3月31日まで |
岡山県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
岡山市 | 岡山市住宅用スマートエネルギー導入促進補助事業 | 2024年3月11日まで |
広島県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
広島市 | 広島市家庭用スマートエネルギー設備設置補助金 | 2024年1月31日まで |
四国の補助金
四国では、徳島県、香川県、愛媛県、高知県の地域で補助金が交付されています。2024年まで公募が行われている主な内容のみを紹介します。
徳島県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
徳島市 | 徳島市住宅用太陽光発電システム・蓄エネルギー機器等導入支援事業 | 2024年2月29日まで |
愛媛県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
松山市 | 太陽光発電システム設置補助金 | 2024年3月31日まで |
高知県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
高知県 | 高知県住宅用太陽光発電設備等導入推進事業費補助金 | 2024年5月31日まで |
九州の補助金
九州では、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県で交付が行われています。2024年まで公募が行われている主な内容のみを紹介します。
福岡県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
福岡市 | 福岡市住宅用エネルギーシステム導入支援事業 | 2024年1月31日まで |
佐賀県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
佐賀市 | 佐賀市ゼロカーボン推進事業費補助金 | 2024年2月29日まで |
長崎県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
長崎市 | 長崎市太陽光発電設備及び蓄電池・電気自動車導入補助金 | 2024年3月31日まで |
熊本県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
熊本市 | 熊本市省エネルギー機器等導入推進事業補助金 | 2024年3月8日まで |
鹿児島県
自治体 | 補助金制度 | 公募期間 |
鹿児島市 | 太陽光deゼロカーボン促進事業補助金 | 2024年3月29日まで |
ソーラーパネルと蓄電池をセットで導入するメリット
ソーラーパネルと蓄電池のセット導入は、経済的および実用的な多くのメリットが見込めます。この組み合わせは、持続可能なエネルギー源の利用を最大化し、家庭やビジネスにおいて安定した電力供給を実現します。以下、具体的なメリットを3つ紹介します。
- 設置費用を抑えられる
- 補助金を多く受け取れる
- 非常用電源として機能する
各メリットの詳細を見ていきましょう。
メリット1.設置費用を抑えられる
ソーラーパネルと蓄電池をセットで導入することにより、個別に設置するよりも全体のコストを抑えることが可能です。一括で導入することで、設置作業や材料のコストを削減できます。
また、ソーラーパネルと蓄電池が互いに連携し合い、システム全体の効率を高めることに期待でき、その結果として長期的な運用コストの削減にもつながります。
メリット2.補助金を多く受け取れる
ソーラーパネルと蓄電池を同時に導入することで、補助金を多く受け取れる場合があります。これらの補助金を活用すれば、導入コストをさらに軽減することが可能です。
補助金の利用は、初期費用を大きく下げることに寄与し、より多くの家庭やビジネスでの導入を促進します。利用できる補助金を事前にチェックしておくことが大切です。
メリット3.非常用電源として機能する
蓄電池を併設することで、ソーラーパネルで発電した電力を蓄え、停電時などに非常用電源として利用できます。日々の電力需要を満たすだけでなく、緊急時の安全な電力供給源として役割を果たし、最低限の生活水準を維持することが可能です。
蓄電池の存在は太陽光が得られない夜間や曇りの日でも、安定した電力供給を確保するために重要です。特に小さな子どもがいる家庭やペットを飼っている家庭では、非常用電源の備えが安全確保の点で重要になります。
→緊急時に非常用電源が求められる理由とは?選び方やおすすめ製品を紹介
太陽光発電システムの導入ならEcoFlowのセット商品がおすすめ
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大きな利点として、導入時の初期費用が低い点が挙げられます。蓄電池よりもコストが低く、大掛かりな設置工事を必要としないため、全体のコストを大幅に抑えることが可能です。「ローコストで太陽光発電システムを整えたい」という方に特におすすめです。
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まとめ
本記事では、太陽光発電・ソーラーパネルの補助金を国や都道府県・市区町村に分けて解説しました。
2024年1月22日に環境省が行う補助金の「補助事業者」が決定し、その情報が公開されました。具体的には、「一般財団法人 環境イノベーション情報機構」、「一般社団法人 環境技術普及促進協会」、「一般社団法人 環境技術普及促進協会」などの機構が補助金制度の概要を公表しています。
また、国が提供する補助金以外にも、都道府県や市区町村が主体となって展開しているものもあります。これから太陽光発電システムを導入する予定の方は、本記事で解説した補助金の内容をチェックしてください。
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