日本には毎年大規模な台風が襲来しますが、そのなかでも圧倒的な勢力を誇っていたのが伊勢湾台風です。
伊勢湾台風は1959年に上陸した台風で、死者と行方不明者を合わせて5,098人という犠牲者を出した台風とされています。
まさに、日本史上最悪の台風の一つです。
この記事では、伊勢湾台風とは、死者と行方不明者、被害が拡大した理由、台風で想定される被害、よくある質問をわかりやすく解説します。
伊勢湾台風とは

伊勢湾台風は、日本に到来した台風のなかで、最大級とされる台風の一つです。ここでは、伊勢湾台風について詳しく解説します。
日本最大級の台風の一つ!
伊勢湾台風は、日本最大級の台風の一つです。
1959年に上陸し、過去にあった枕崎台風や室戸台風と並び、日本最大の台風として被災地に甚大な被害をもたらしました。
具体的な死者や被害については後の項目で詳しく解説しますが、災害上陸当時の死者と行方不明者を合わせると合計で5,098人もの犠牲者が出ました。
なお、台風の大きさと強さの基準、ヘクトパスカルという単位については以下の記事で詳しく解説しています。
⇒台風の「大きさ」と「強さ」の基準|影響や被害について詳しく解説
⇒台風のヘクトパスカルとは?大きさや強さの判断基準や備えとなる防災方法を解説
日本最大とされる他の台風
日本最大とされる他の台風には、以下のようなものがあります。
- 1934年:室戸台風
- 1945年:枕崎台風
- 1947年:カスリーン台風
- 1954年:洞爺丸台風
以上は伊勢湾台風と同様に、全国各地に甚大な被害をもたらした台風です。特に、1934年に発生した室戸台風、1945年に発生した枕崎台風の被害は甚大だったとされています。
もちろん、カスリーン台風も洞爺丸台風も日本最大級の台風だったと記録されており、伊勢湾台風と並んで危険な災害だったといえるでしょう。
異常気象が頻発している昨今、ここで紹介した台風を超えるスーパー台風の発生も懸念されており、今後も警戒が必要です。
進路図や天気図は確認できる?
伊勢湾台風の進路図や天気図は、各サイトで確認可能です。
例えば、国土交通省・利根川水系砂防事務所とねさぼうの「昭和34年(1959)伊勢湾台風」や水源地ネットの「伊勢湾台風から60年 ~防災・減災に向けた取組について~」のページで確認できます。
上記のサイトで確認すると、伊勢湾台風は太平洋側から日本の関西地方に上陸し、東北地方を抜けて再び太平洋側へ抜けていったことがわかります。
気になる人は、一度上記のサイトを見ていただけると幸いです。
高潮や暴風雨による被害
伊勢湾台風最大の特徴だったとされるのが、高潮と暴風雨による被害です。
- 高潮:大雨や強風により海水面が上昇すること
- 暴風雨:激しい風を伴う雨が降ること
高潮は、海水面が上昇している状態で高波を伴って陸地に押し寄せ、地震によって発生する津波のような被害をもたらすことで知られています。
また、暴風雨は嵐のような雨風が降り続き、人家に被害をもたらすのが一般的です。
伊勢湾台風では、高潮・暴風雨どちらの被害も甚大だったとされています。
伊勢湾台風による死者と行方不明者

伊勢湾台風では、死者と行方不明者を合わせて5,098人の犠牲者を出した災害です。
ここでは、伊勢湾台風による死者や行方不明者について詳しく解説します。
伊勢湾台風の死者と行方不明者
明治以降の台風災害で最大級とされる1959年の伊勢湾台風では、死者と行方不明者を合わせて5,098人という被害をもたらしました。
具体的には死者数が4,697人、行方不明者が401人と記録されています。全体的な災害の負傷者は38,921人で、愛知県や三重県の家屋の被害が顕著です。
- 全壊家屋:36,135棟
- 半壊家屋:113,052棟
- 流失家屋:4,703棟
上記の数字を見ると、いかに伊勢湾台風が甚大な被害をもたらしたかがわかります。
軽度から重度まですべての被災者を合算すると、推計で約150万人もの人が影響を受けたとされるなど、まさに伊勢湾台風は日本史上最悪の台風だったといえるわけです。
高潮や暴風雨による被害が甚大
伊勢湾台風は、高潮や暴風雨による被害が甚大だったとされています。
実際に伊勢湾台風では、観測史上最大の高潮が発生し、暴風雨により堤防も決壊し、市街地まで浸水が及ぶなど、甚大な被害をもたらしました。
特に、愛知県や三重県では市街化が進んだゼロメートル地帯が甚大な被害を受けました。
ゼロメートル地帯とは、海面より低い位置にある地域のことです。
伊勢湾台風の被害が拡大した原因

伊勢湾台風の被害が拡大したのは、巨大な高潮と暴風雨だったこと、災害への備えが不十分だったことが主な原因です。ここでは、伊勢湾台風の被害が拡大した原因について詳しく解説します。
高潮と暴風雨が巨大だった
伊勢湾台風は、高潮と暴風雨が巨大だったことで甚大な被害が発生したとされています。
高潮も暴風雨も浸水を伴う洪水を引き起こす要因となり、人間だけでなく住家にも被害をもたらすのが一般的です。
伊勢湾台風は、そんな高潮と暴風雨による被害が甚大でした。
災害への備えが不十分だった
伊勢湾台風が上陸した1959年当時は、災害への備えが不十分でもありました。
現在ほど防災意識があまり高くなかったのはもちろん、防災用品も足りていなかったのが、より被害を拡大させた一因とされています。
ハザードマップや避難ルートについてうまく共有できていなかった点も、背景の一つです。
台風で想定される他の被害

台風では、高潮や暴風雨の他にもいくつか被害が想定されるため、注意が必要です。ここでは、台風で想定される他の被害について詳しく解説します。
大雨による被害
台風では、大雨による被害が頻発します。
代表的なものだと、家屋の浸水や道路の冠水など、大雨によって流れ込む水によって身動きが取れなくなる人も珍しくありません。
海岸や河口の付近では洪水が発生することもあるなど、警戒が必要です。
強風による被害
台風では、強風による被害も頻発します。
強風によって家屋が損壊する恐れがある他、風に煽られて転倒する可能性も否めません。飛来物によって怪我をすることもあるなど、非常に危険です。
断水による被害
巨大な台風が上陸すると、取水施設の破損や浄水処理場の停電、水道管の破裂などによって断水が発生することがあります。
一度断水が発生すると水道水が使用できなくなり、生活用水の確保がままならなくなるため、ペットボトルの水を備えておくなどの予防対策が必要です。
停電による被害

台風で電気系統や電線、電柱が損傷することで停電が発生することがあります。
一度停電すると、交通機関や発電所が停止して通学や通勤に影響が出たり、物資の供給にも乱れが生じたりと命に関わることもあります。
日常生活の面では、停電によって不便な生活を余儀なくされるでしょう。
そのため、停電への備えとしてポータブル電源を導入しておくと安心です。
ポータブル電源とは、コンセントやソーラーパネル(互換性のあるもののみ)などから充電できる蓄電池で、いつでもどこでも電気を使用できるようにする設備です。
例えば、Ecoflowで販売しているEcoFlow DELTA 3 Plusのような高出力かつ大容量のモデルがあれば、数日〜10日分の電力を確保できます。
EcoFlow DELTA 3 Plusはいつも急速充電対応で台風が接近してきている間に充電できるため、災害への備えも万全です。
停電前の駆け込み充電も可能なため、すぐに備えられます。
まだお持ちでない人は、ぜひ一度商品情報をご覧いただけると幸いです。

伊勢湾台風のよくある質問

伊勢湾台風について知ることで、台風への備えに役立てることが可能です。ここでは、伊勢湾台風のよくある質問について詳しく解説します。
伊勢湾台風はいつどこに上陸した?
伊勢湾台風は、1959年9月26日に上陸しました。
紀伊半島に上陸し、死者・行方不明者を合わせて5,000人超が犠牲になりました。
実際に、伊勢湾台風は日本における台風被害としては最も甚大な被害をもたらした台風の一つとされています。愛知県や三重県では民家の崩落や流失も発生するなど、生活拠点を失った人も多いです。
家屋被害を含めると少なくとも数十万単位の住居が被害に遭うなど、日本史上最悪の台風だったといっても過言ではありません。
伊勢湾台風はどんな台風だった?
伊勢湾台風は、猛烈な勢力で上陸した台風だったことがわかっています。
名古屋市内ではおおよそ2ヶ月間浸水が続くなど、水害と風害が顕著だったとされており、被災地では床上・床下浸水が363,611棟にも及んだとされています。
一方、伊勢湾台風が発生したことで防災対策基本法制定のきっかけとなったり、防災行政の整備推進につながったりと、台風に関する防災の基礎となったのも事実です。
1959年当時も防災は行われていましたが、現在ほどではありませんでした。
ある意味、伊勢湾台風が防災意識を改める契機となったわけです。
伊勢湾台風はどんな教訓を得られた?
伊勢湾台風は、水害や風害の恐ろしさを学ぶきっかけとなりました。
災害への備えの重要性、治安対策の必要性、地域住民の助け合い、ボランティア精神などの教訓も得られ、後の防災意識へとつながりました。
台風で最も危険な都道府県は?
最も危険な都道府県を断定することはできませんが、過去の上陸回数から最も台風が接近しやすい都道府県は割り出せます。
- 鹿児島県:44回
- 高知県:26回
- 和歌山県:25回
- 静岡県:22回
- 長崎県:18回
上記は、都道府県市区町村が発表している台風の上陸回数ランキングです。
ここで挙げた数字からもわかるように、関東以西が台風に遭遇しやすい地域といえるでしょう。九州の鹿児島県に至っては、他県の2倍近く台風が上陸しています。
もちろん、上記の数字はあくまで台風が襲来した回数というだけで、他の地域が安全とはいいきれません。むしろ、日本ではどの都道府県でも台風への防災意識が必要です。
台風の資料を閲覧できる場所は?
国土交通省・気象庁のサイトで閲覧できます。
各自治体や内閣府の防災情報でも、過去の台風に関する教訓集や報告書を閲覧可能です。
地域によっては、図書館や博物館で過去の台風に関する資料が見つけられるため、気になる人は足を運んでみても良いでしょう。
スマホやパソコンから情報収集したい方は、インターネットの検索エンジンで調べてみるのもおすすめです。一方、SNSなどには嘘の情報も出回っているため、鵜呑みにしないよう注意が求められます。
まとめ
伊勢湾台風とは、死者と行方不明者、被害が拡大した理由、台風で想定される被害、よくある質問を解説しました。
日本では、毎年のように台風が上陸しますが、災害としての規模だけで見ると伊勢湾台風が史上最も甚大な被害をもたらした台風とされています。
実際に、伊勢湾台風での死者・行方不明者は5,000人を超えているほどです。
現代では災害全体に対する防災意識の醸成により、大勢の人が防災用品などを備えていますが、他の災害含めいつどこで被災するかは誰にもわからないため、個人で防災を行っておく必要があるでしょう。
例えば、突然の停電に備えてポータブル電源を備えるだけでも、安心感が変わってきます。
Ecoflowで販売しているEcoFlow DELTA 3 Plusなどのポータブル電源があれば、仮に停電しても数日〜10日間は問題なく生活可能です。
充電速度は業界最速級で、急速充電に対応しているため、台風の接近がわかった時点で充電しても十分に間に合います。
まだお持ちでない人は、一度購入をご検討いただけると幸いです。