キャンプで冷たい飲み物や食材を保つために欠かせない氷入れ。
近年は真空断熱や二重構造など、高い保冷力を持つ氷入れが多く登場していますが、種類や機能が豊富なため、どれを選べばいいか悩む方は少なくありません。
この記事では、キャンプで使う氷入れの種類や特徴、氷入れ選びのポイントや保冷力アップのコツ、実際の使い方や活用術までを詳しく紹介します。
キャンプで使う氷入れとは

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氷入れとは、主にキャンプやアウトドアシーンで氷を効率よく保存・保冷するために使われる専用の容器を指します。
氷そのものの持ち運びや保存に特化して作られており、蓋の開閉による冷気の損失が少ないため、氷が溶けにくい設計になっているのが特徴です。
ここでは、クーラーボックスとの違いや氷入れの種類などを詳しく解説します。
氷入れとクーラーボックスの違い
氷入れとクーラーボックスは、目的や構造が大きく異なります。
- クーラーボックス:食材や飲み物など多様なものを冷やす
- 氷入れ:氷の保冷や保存に特化した設計
氷を長持ちさせたい場合、クーラーボックスに氷だけを入れる専用スペースを作るのも一つの方法ですが、氷入れを併用することでより効率的に氷をキープできます。
氷入れは氷の保冷や保存に特化しており、開閉頻度を減らせるため、氷が溶けるのを最小限に抑えることが可能です。
用途に応じて使い分けることで、キャンプの快適さが大きく変わります。
氷入れの種類と特徴
キャンプ用の氷入れには、さまざまな種類と特徴があります。主にキャンプで使われる代表的な種類は以下の通りです。
- アイスコンテナ
- アイスジャグ
- グロウラー
- アイスペール
- ウォータータンク
アイスコンテナは氷の保存に特化したシンプルな構造で、蓋付きや真空断熱タイプなどがあり、氷をできるだけ溶かさずに長時間キープしたい方におすすめです。
アイスジャグは円筒形で蛇口が付いており、氷と一緒に冷たい飲み物も入れてドリンクサーバーとしても活用できます。
保冷力が高いグロウラー、氷を大量に入れて持ち運べるアイスペール、保温機能も付いているウォータータンクなど、種類はさまざまです。
容量も、コンパクトタイプからグループキャンプ向けの大容量タイプまで幅広く展開されているため、自身のキャンプスタイルや予算に合わせて選びましょう。
キャンプでの氷入れ活用シーン

キャンプでは、冷たいドリンクを楽しむ以外にもさまざまなシーンで氷入れが活躍します。ここでは、キャンプでの氷入れ活用シーンを詳しく解説します。
冷たいドリンクを楽しむ
キャンプに氷入れがあれば、いつでも冷たいドリンクを楽しむことができます。
特に夏場の炎天下では、常に水分補給が欠かせませんが、ただの水筒やクーラーボックスでは氷がすぐに溶けてしまいます。
そこで活躍するのが氷入れです。氷入れは氷の保冷に特化しており、開閉しても冷気が逃げにくい構造になっています。
アイスジャグを選べば氷と一緒にドリンクも入れることができ、蛇口から注いでグラスに冷たい飲み物を簡単に楽しめます。
氷入れを活用すれば、大人数でのバーベキューやグループキャンプでも、いつでも冷たいドリンクを用意できるため、キャンプの満足度が大きく向上します。
食材の冷却・保存に活用
キャンプでの氷入れは、食材の冷却や保存にも活用できます。
キャンプでは食材の鮮度維持が大きなポイントですが、特に夏場はクーラーボックスだけでは氷がすぐに溶けてしまい、食材の劣化が心配されます。
氷入れがあれば氷を別途で保存し、必要に応じてクーラーボックスに追加できるため、効率的な食材の保冷が可能です。
また、氷入れに保存した氷は溶けにくいため、食材と氷を分けておくことで、氷が溶けた水が食材に触れるリスクも減らせます。
氷入れは保冷力が高いため、長時間にわたって食材を新鮮な状態でキープでき、、キャンプの食事をより安全に美味しく楽しめます。
氷水解凍の活用術
キャンプで冷凍食材を使う際は、氷水解凍が非常に便利です。
氷水解凍とは、氷水に冷凍食品を浸して解凍する方法で、食材の鮮度や美味しさを保ちながら、短時間で解凍できます。
このとき、氷入れがあれば氷水解凍に必要な氷水を簡単に用意でき、食材をパックのまま氷水に浸すことが可能です。
特に肉や魚、刺身用の冷凍食材を氷水解凍すれば、ドリップの流出を抑え、本来の風味や食感を損なわずに調理できます。
氷水解凍はキャンプの料理の幅を広げ、食材の鮮度を守るための必須テクニックです。氷入れを活用すれば、より快適なキャンプライフを実現できます。
キャンプ氷入れの選び方ポイント

キャンプで使う氷入れは、保冷力や使い勝手、素材や構造の違いも押さえておくことで、失敗のない選択が可能になります。ここでは、氷入れ選びのポイントについて詳しく解説します。
保冷力の違いと選び方
キャンプ用の氷入れを選ぶ際は、保冷力を重視することが重要です。
主流の真空二重構造や魔法瓶タイプは外気の影響を受けにくく、24時間から3日程度、高性能なものでは最大7日間も氷をキープできるモデルもあります。
一方、シンプルなバケツタイプやアクリル製は保冷力がやや劣るため、短時間の使用や室内利用に適しています。
保冷力にこだわる場合は、真空断熱や二重構造、パッキン付きの密閉性の高い蓋を備えたモデルを選ぶのがおすすめです。
容量の選び方と目安
氷入れの容量は、キャンプの人数やシーンによって大きく異なります。
一般的には、ソロやデュオキャンプには1.8~2L程度のハーフガロンタイプが最適で、市販の氷1袋(約1.1kg)が余裕で入ります。
3~4人以上のファミリーやグループキャンプでは、3.6~3.8Lの1ガロンタイプがおすすめで、氷2袋分を収容できます。
容量が大きいほど氷も多く入りますが、その分重くなり持ち運びが難しくなる点も考慮が必要です。自身のスタイルに合わせて最適な容量を選びましょう。
素材と構造の違い
氷入れの素材は、保冷力や耐久性、使い勝手に大きく影響します。素材や構造ごとの違いは以下の通りです。
素材・構造 | 特徴 |
ステンレス製 | ・保冷力と断熱性が高い ・錆びにくく丈夫 ・比較的安価なモデルが多い |
銅製(アイスペール) | ・高い断熱性と保冷力 ・抗菌作用があり衛生的 ・レトロでおしゃれ |
アクリル・樹脂製 | ・軽量で扱いやすい ・保冷力は金属製より劣る ・室内利用や短時間の保冷に適している |
真空二重構造 | ・外気の影響を受けにくい ・高価だが保冷力は最強クラス ・キャンプや長時間のイベントに最適 |
ポリウレタンフォーム構造 | ・軽量で持ち運びやすい ・断熱性は中程度 ・コスパに優れている |
構造面では、真空二重構造や魔法瓶タイプが最も保冷力が高く、長時間の使用に向いています。それぞれの特徴を理解したうえで、自身のスタイルに合わせて購入しましょう。
口径・開口部の広さ
氷入れの開口部が広いモデルは、氷の出し入れがスムーズで、大きな氷や市販のブロックアイスもそのまま入れることができます。
また、内側まで手が届くため氷が取り出しにくい状況を防ぐことができ、広口だと掃除もしやすく衛生面でも安心です。
一方、開口部が狭いモデルは持ち運び時の転倒防止やコンパクトさがメリットですが、氷の出し入れがやや不便になる場合があります。
特にキャンプでは、氷を頻繁に取り出すシーンが多いため、広口タイプを選ぶとストレスなく使えます。
キャンプ氷入れの正しい使い方・長持ちのコツ

キャンプで氷入れを活用する際、正しい使い方を知っていると氷が長持ちします。ここでは、氷の長持ちに役立つコツを詳しく解説します。
氷入れの予冷・事前準備
氷入れを使う前に、予冷や事前準備を行うと保冷力を高めることができます。
前日に氷や凍らせたペットボトルを入れておき、氷入れ内部を冷やしておくと、最初に氷が溶けるロスを最小限に抑えられます。
特にキャンプ当日は炎天下や高温環境が予想されるため、氷入れ自体を冷たい状態にしておくことで、保冷剤や氷の寿命が長くなります。
氷や保冷剤だけでなく、飲み物や食材も事前に冷やしておきましょう。
氷の種類と詰め方のコツ
氷入れに氷を入れる際、ブロックアイスは溶けにくく長時間保冷できるため、氷入れの底に敷き詰めるのがおすすめです。
クラッシュアイスやロックアイスは隙間を埋めるのに適しており、氷同士が密着することで冷気が逃げにくくなります。
また、ペットボトルに水を入れて凍らせた氷を使えば、溶けた後も飲料水として再利用でき無駄がありません。
氷を詰める際は、隙間ができないようにしっかりと詰め、余分な空間があれば保冷剤や凍らせた飲み物で埋めておきましょう。
置き場所・開閉頻度の工夫
氷入れは、直射日光が当たる場所に置くと内部の温度が急上昇し、氷が早く溶けてしまうため、日陰や涼しい場所に設置するのが基本です。
また、地面からの熱も伝わりやすいため、マットやスタンドの上に置くと効果的。開閉のたびに冷気が逃げてしまうため、飲み物や食材は分けて収納しましょう。
例えば、よく使う飲み物は手前にまとめておく、食材はジップバッグやコンテナで仕切るなど、整理整頓を心がけることで開閉時間を短縮できます。
氷入れの保冷力を最大限に活かすためには、置き場所と開閉頻度の工夫が重要です。
氷入れの効果を高めるならポータブルエアコンの活用がおすすめ!

夏場のキャンプでテントや車内に氷を保管する際、外気温が高いとどうしても氷は溶けやすくなります。
そんなときは、ポータブルエアコンの活用でテントや車内の温度を下げることができ、氷入れの保冷効果を大きく高められます。
エアコンによる涼しい空間は、氷だけでなく飲み物や食材の鮮度維持にも役立ち、快適なキャンプライフを実現します。
EcoFlowで販売している『WAVE3』は、コンパクトながら強力な冷却能力を持ち、持ち運びも簡単なポータブルエアコンです。
省エネ性能が高く、長時間の使用でもバッテリーの消耗を抑えられるため、アウトドアでの電力事情も気になりません。
ポータブルエアコンを活用して氷入れの効果を最大限に引きたい方、快適なキャンプを実現したいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。

キャンプの氷入れに関するよくある質問

最後に、キャンプで使う氷入れに関するよくある質問を詳しく解説します。
氷入れの保冷時間はどれくらい持つ?
一般的なステンレス製や真空二重構造のアイスジャグ・グロウラーは、屋外でも24時間から48時間程度、高性能モデルでは3日以上氷が溶けずに残るものもあります。
ただし、メーカー公称値は実験室内の条件で測定されていることが多く、実際のキャンプでは直射日光や開閉頻度の影響で保冷時間が短くなることも少なくありません。
特に夏場の炎天下や頻繁な開閉がある場合は、保冷時間が半分以下になるケースも珍しくあるため、公称値はあくまでも目安として捉えておきましょう。
氷入れにおすすめの氷の種類は?
氷入れに適した氷の種類は、ロックアイスやブロックアイスです。また、クラッシュアイスは隙間を埋めるのに便利で、氷同士が密着することで冷気が逃げにくくなります。
氷を詰める際は、まず底にブロックアイスを敷き、その上にクラッシュアイスやロックアイスを詰めるのが効果的です。
氷入れのお手入れの方法は?
氷入れを使用した後は、中身をすべて取り出し、中性洗剤を薄めたぬるま湯で内側を丁寧に洗いましょう。
特にフタやパッキン、蛇口付きの場合は細部まで洗浄し、汚れやカビが残らないようにしてください。
臭いが気になる場合は、重曹水やクエン酸水で洗うと効果的です。保管時は直射日光や高温多湿を避け、風通しの良い場所に置くのがポイントです。
まとめ
キャンプでの氷入れは、冷たい飲み物や食材の鮮度を保ち、快適なアウトドア体験を支える重要なアイテムです。
保冷力の高い真空断熱構造や適切な容量選び、素材の違いを理解することで、用途に合った最適な氷入れを選ぶことができます。
また、予冷や氷の詰め方、置き場所の工夫など正しい使い方を実践すれば、氷の持ちが格段に良くなります。
さらに、氷入れはポータブルエアコンを活用することで保冷効果を高め、夏のキャンプをより快適に過ごすことが可能です。
ぜひこの機会に、夏のキャンプで活躍するアイテムを揃えてみてはいかがでしょうか。