登山における三種の神器は、安全かつ快適に山を楽しむために最も重要な装備です。
一般的には、登山靴、ザック、レインウェアの三種類を指し、それぞれが登山を楽しむために欠かせない重要な装備となります。
この記事では、登山で三種の神器が必要とされる理由や、それぞれの装備ごとの正しい選び方や使い方を詳しく紹介します。
これから登山を始めようと考えている方や、新しく装備を買い直そうと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
登山における三種の神器とは

登山における三種の神器とは、登山口、ザック、レインウェアの3つを指します。
初心者から上級者まで誰もが最初に揃えるべき装備として広く知られており、登山の安全性を確保するための必須アイテムです。
ここでは、三種の神器が必要とされる理由や名前の由来について詳しく解説します。
三種の神器が必要とされる理由
登山における三種の神器は、単なるファッションや流行ではなく、山歩きの安全性と快適さを大きく左右する重要なアイテムです。
登山靴は足首をサポートし、滑りにくいソールで転倒や捻挫のリスクを軽減します。登山道は岩や根が露出しており、普通の靴では足を守れません。
ザックは、登山に必要な荷物をまとめて背負うための専用リュックで、長時間背負っても疲れにくく、フィット感や通気性、安定性に優れています。
レインウェアは、山特有の急な雨や冷たい風から体を守るために不可欠です。
これらの三種の神器は、登山の基本装備として怪我や事故を未然に防ぎ、山歩きを快適にしてくれる役割を担っています。
三種の神器の歴史と由来
そもそも『三種の神器』という言葉は、日本神話に登場する皇位継承の象徴である鏡・剣・玉を指しています。
この呼び名は、登山の安全性や快適性に直結する最も重要な装備であることから、神話にちなんで使われるようになったと考えられます。
近年では、登山初心者向けのガイドや専門店でも三種の神器を最初に揃えるべきアイテムとして紹介されており、登山の入門知識として定着しています。
また、登山以外でも日常生活に欠かせない重要なものの例えとして三種の神器が使われています。以下はその一例です。
- 昭和の三種の神器(テレビ・冷蔵庫・洗濯機)
- 平成の三種の神器(デジタルカメラ・DVDレコーダー・薄型テレビ)
【三種の神器】登山靴の役割と選び方

登山靴は、山道における安全さと快適さを支える重要な役割を担っています。ここでは、三種の神器の一つである登山靴の役割と選び方について詳しく解説します。
種類と特徴
登山靴は、大きく分けると3つの種類があり、それぞれで特徴が異なります。
- ローカット
- ミッドカット
- ハイカット
ローカットは足首の自由度が高く、軽い登山やハイキングに適していますが、サポート力はやや弱めです。
ミッドカットは、日帰り登山や整備された山道でバランス良く使うことができ、適度なサポートと歩きやすさを両立しています。
ハイカットは足首をしっかりホールドし、重い荷物を背負う縦走や岩場、雪道など、より過酷な登山シーンに最適です。
さらに、登山靴はソールの硬さでも歩きやすさが変わります。
柔らかいソールは歩きやすさが魅力ですが、岩場や重い荷物を背負う登山には適していません。硬いソールは安定感に優れていますが、歩き慣れるまで時間がかかります。
正しいサイズの選び方
登山靴を選ぶ際は、普段の靴よりも大きめのサイズを選ぶことがポイントです。
登山中は長時間歩くことで足がむくみやすく、下り坂ではつま先が靴の先端に当たりやすいため、つま先に1cm~1.5cm程度の余裕を持たせましょう。
試着時は、厚手の登山用靴下を履いた状態で行い、かかとを合わせてつま先に十分なスペースがあるか確認してください。
また、サイズだけでなく足幅や甲の高さ、くるぶしの当たり具合もチェックすることが大切です。店内を歩いたり、斜面台を上り下りしてフィット感を確かめましょう。
メンテナンス方法
登山靴を長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
使用後は、靴紐とインソールを取り外し、表面の泥や汚れをブラシや乾いた布で落としましょう。ひどく汚れた場合は、スポンジで優しく拭き取ります。
汚れを落とした後は、風通しの良い場所で陰干しし、内部に新聞紙を詰めて乾燥を促してください。完全に乾いたら撥水スプレーや保革クリームを塗布し、防水性を回復させます。
保管時は、型崩れを防ぐため靴紐をしっかり締め、通気性の良い場所で保管しましょう。
【三種の神器】ザックの役割と正しい背負い方

ザックは、登山に必要な荷物をまとめて運ぶだけでなく、体へのフィット感やバランスによって疲労や怪我を防ぐ役割も担っています。
ここでは、ザックの容量やタイプ、正しい背負い方などを詳しく解説します。
容量とタイプ
登山用ザックは、山行のスタイルや期間によって最適な容量とタイプが異なります。主な目安は以下の通りです。
- 日帰り登山:20~30リットル
- 山小屋で1泊:30~40リットル
- テント泊:50リットル以上
また、ザックのタイプは主にトレッキングパック、クライミングパック、アタックザックなどがあります。
トレッキングパックはポケットが多く、クッション材で体への負担を軽減してくれるため、一般的な登山におすすめです。
クライミングパックは軽量で動きやすさを重視し、急峻な岩場での登山に適しています。アタックザックは、頂上アタックや軽装での行動時に重宝します。
背面長や男女向けモデルなど、体型に合わせて選べる工夫もされているため、実際に背負ってみて自分の体にフィットするものを選びましょう。
正しい背負い方と調整ポイント
ザックの快適さを最大限に引き出すには、正しい背負い方と細かな調整が欠かせません。正しい背負い方と調整ポイントは以下の通りです。
- すべてのストラップを緩める
- ヒップベルトを骨盤の上部にしっかり固定する
- ショルダーストラップを肩の頂点から10cmほど下に合わせて引っ張る
- ショルダーストラップの緩みがないか確認して体にフィットさせる
- チェストストラップを呼吸が苦しくならない程度に締める
- スタビライザー(ザックを体に引き寄せる紐)を調整する
ヒップベルトを骨盤の上部にしっかりと固定したら、ザックの重さの約7割を支えられるように調整することで、肩や背中への負担を大幅に軽減できます。
背負い直す際や休憩後は、再びストラップを調整することで、常に快適な状態を維持することが可能です。
ザックが体にフィットしているかどうかは、登山の疲れやすさや快適さに直結するため、必ず正しい背負い方を身につけましょう。
メンテナンス方法
ザックのメンテナンスは、山から帰ったらすべての荷物を取り出し、小さなポケットや専用ポケットも含めて中身を空にするところから始まります。
湿ったまま放置するとカビや異臭の原因になるため、雨や汗で濡れた場合は必ず風通しの良い場所で陰干ししましょう。
軽い汚れは固く絞った雑巾やブラシで拭き取るだけで十分ですが、泥や汗のしつこい汚れには押し洗いが有効です。
洗濯機や乾燥機の使用は生地やパーツの劣化を招くため、大きなタライや浴室で手洗いするのがおすすめ。洗い終わったらしっかりすすいで水気を切ります。
保管時は型崩れを防ぐために新聞紙や緩衝材を詰め、風通しの良い直射日光の当たらない場所に保管してください。
【三種の神器】レインウェアの役割と選び方

レインウェアは、山の急な天候変化から体を守るために欠かせない装備です。ここでは、主な素材や構造、正しいサイズの選び方などを詳しく解説します。
素材と構造
登山用レインウェアは、単に雨を防ぐだけでなく、汗による蒸れを外に逃がす透湿性も備えた高機能な素材で作られています。
主流は防水透湿素材で、極小の穴が無数に開いた構造になっており、雨粒よりは小さく水蒸気よりは大きいため、外からの水は通さず内側の湿気は外に逃がすことができます。
また、登山用レインウェアの構造は主に2つのタイプに分かれています。
- 3レイヤー(3層)
- 2レイヤー(2層)
3レイヤー構造は、表地・メンブレン・裏地の3層で構成され、耐久性や快適性に優れており、登山やハードユースに最適です。
2レイヤー構造は、裏地を省いて軽量・コンパクト化したもので、軽登山や日帰り登山に向いています。
最近では、さらに軽量化した2.5レイヤー構造も登場していますが、一般的な主流は3レイヤー構造です。
正しいサイズの選び方
レインウェアを選ぶ際は、普段着よりもワンサイズ大きめを選ぶのがおすすめです。
登山時にはベースレイヤーやフリース、薄手のダウンジャケットなど複数のインナーを重ね着するため、ジャストサイズでは窮屈になり、動きにくさや通気性の低下につながります。
サイズを選ぶ際は、腕を伸ばした時やストックを持つ動作をした時に、手首がしっかり覆われているか確認しましょう。
裾丈は、ザックを背負って前傾姿勢になっても腰が露出しない長さを選び、パンツは登山靴の上までしっかりかかる長さが理想です。
試着時は、実際にインナーを着込んだ状態で行い、肩や腕の動きに制限がないか、通気性が確保できているかもチェックしてください。
メンテナンス方法
レインウェアは、登山後すぐに皮脂や泥、汗汚れを洗濯するのが望ましいです。
汚れをそのままにしておくと、防水や透湿性が低下し、内部で蒸れたり、雨の冷たさが伝わりやすくなります。
洗濯は、手洗いまたは洗濯機のデリケートコースで行い、アウトドア専用の洗剤を使うとより効果的です。
脱水は押し絞るか、バスタオルで挟んで水分を吸い取り、乾燥は直射日光を避け、風通しの良い場所で陰干ししてください。
撥水機能が低下した場合は、乾燥後にアイロンやドライヤーで低温の熱処理を行うことで回復できます。
三種の神器を揃える際の注意点

登山の三種の神器は、安全かつ快適に山を楽しむために欠かせない装備ですが、購入時はいくつかの注意点があります。ここでは、購入時に気を付けたいポイントを解説します。
安さだけで選ぶと後悔する
三種の神器は、価格だけで選ぶと後々後悔しやすい傾向があります。
安価な商品は機能性や耐久性が十分でない場合が多く、特に登山靴やレインウェアはメーカーや素材によって性能に大きな差があります。
例えば、登山靴は滑りにくいソールや足首サポートが重要ですが、安価なモデルではこれらが不十分で、転倒や捻挫のリスクが高まる点に注意が必要です。
また、ザックも安さだけで選ぶと背負い心地やフィット感が悪く、長時間の登山で肩や腰に負担がかかってしまいます。
三種の神器は命や安全に関わる装備のため、まずは性能やフィット感を重視し、予算内で最良のものを選ぶことが大切です。
ネット購入はサイズ選びに要注意
三種の神器をネット通販で購入する場合、特にサイズ選びには注意が必要です。
ネットでは試着ができないため、サイズ感やフィット感が自身の予想とは異なり、使いづらいことがあります。
特に登山靴はサイズが重要になるため、足長・足幅・足囲を正確に測り、メーカーごとのサイズ感を確認することが重要です。
サイズが合わないと、靴擦れや肩こり、パフォーマンス低下の原因になるため、ネット購入時はサイズに注意しましょう。
最初から全部揃える必要はない
三種の神器は、最初からすべてを完璧に揃える必要はありません。
特に初心者の場合、いきなり高額な装備を一式そろえるのは負担が大きいため、優先順位を決めて必要なものから少しずつ揃えていくのがおすすめです。
登山靴は足の保護や安定性に直結するため最初に購入しましょう。山の天候は急変しやすいため、レインウェアも早めに用意すると安心です。
ザックは、普段使いのリュックで代用できる場合もあるため、最初は無理に登山専用のモデルを選ぶ必要はありません。
自分がどのような山に登るのかを考え、必要な装備から順に揃えていくことが重要です。
三種の神器以外で揃えたい必須装備

三種の神器は、安全かつ快適な山行のためにまず揃えるべき装備ですが、これら以外にも登山にはいくつかの必須アイテムがあります。
また、近年では登山の快適性や安全性をさらに高める『新三種の神器』と呼ばれるアイテムも注目されています。
- 地図・コンパス
- ツエルト
- ヘッドランプ
他にも、地図アプリや緊急連絡手段として欠かせないのがスマートフォンです。バッテリー切れに備えるため、モバイルバッテリーも欠かせません。
EcoFlowの『RAPID Magnetic Power Bank(10,000mAh)』は、小型で軽量ながら急速充電やワイヤレス充電にも対応し、登山やアウトドア活動に最適です。
折りたたみ式ソーラーパネルの『45Wソーラーパネル』があれば、太陽光発電でスマートフォンやバッテリーを充電でき、安心して山を楽しめます。
三種の神器以外にも必要なアイテムは多くあります。少しでも興味がある方は、ぜひ以下の商品ページより詳細をチェックしてください。


三種の神器に関するよくある質問

最後に、三種の神器に関するよくある質問を詳しく解説します。
一つだけ買うならどれを選ぶべき?
三種の神器のなかでは、登山靴が最も優先すべきアイテムです。
スニーカーでも登山はできますが、登山道は舗装されていない場所が多く、不安定な路面や岩場などでケガをしやすいため、専門の登山靴を選ぶことを推奨します。
買い替える目安は?
三種の神器は、それぞれ機能や素材によって買い替えの目安が異なります。
- 登山靴:一般的に3~5年を目安に買い替えが推奨されている
- ザック:内部のコーティングが劣化して防水機能が失われた場合など
- レインウェア:防水性や撥水性が低下した時
三種の神器は、登山の安全性や快適性を守るために重要な装備です。定期的な点検と適切なタイミングでの買い替えを心がけましょう。
まとめ
登山における三種の神器は、安全で快適な山歩きを実現するために欠かせない装備です。
登山靴は足を守り、ザックは荷物を安定して運び、レインウェアは急な天候変化から体を守ります。正しく選び使うことで、初心者でも安心して登山を楽しむことができます。
安全で快適な登山を実現するためには、三種の神器以外にもソーラーパネルやモバイルバッテリーがあると便利です。
ぜひ以下の商品ページより詳細をチェックしてください。
⇒EcoFlow 45Wソーラーパネル
⇒EcoFlow RAPID Magnetic Power Bank(10,000mAh)