登山を楽しむうえで欠かせないエネルギー補給。特に行動食は、疲労予防やエネルギー切れ対策のためにも、しっかりと選ぶ必要があります。
登山では長時間の運動で大量のエネルギーを消費するため、吸収の早いものと腹持ちの良いものをバランスよく組み合わせるのがコツです。
この記事では、行動食の基本概要や通常の食事との違い、正しい選び方やおすすめの行動食をジャンル別で詳しく紹介します。
行動食とは

行動食とは、登山やハイキングなど長時間の活動に必要なエネルギーを補給するために、歩きながらや短い休憩中に手軽に食べられる食べ物です。
ここでは、行動食の必要性や通常の食事との違いについて詳しく解説します。
行動食が登山で必要な理由
登山中の行動食は、シャリバテを未然に防ぐために欠かせません。
シャリバテとは、エネルギーが不足して動けなくなったり判断力が低下したりする状態のことで、糖質や水分が多く失われる登山では多く見られます。
集中力や判断力の低下だけでなく、場合によっては動けなくなるといった深刻なリスクを伴うため、未然に防ぐためにも行動食が欠かせません。
行動食をこまめに摂取することで、エネルギーを安定して補給し、安定したパフォーマンスを維持できます。
行動食と通常の食事の違い
行動食と通常食事には、役割や摂取方法に明確な違いがあります。
通常の食事は、朝食や昼食、夕食を椅子に座ってしっかりと食べるもので、栄養バランスや満腹感を重視するのが一般的です。
一方、行動食は歩きながらや短い休憩中にすぐに食べられる軽食を指します。
行動食として選ばれるのは、消化吸収が早くすぐにエネルギーとして利用できるもので、持ち運びやすさや保存性も考慮されます。
行動食の摂取タイミングと頻度
登山中の行動食は、空腹を感じてから摂るのではなく、あらかじめ決めたタイミングでこまめに摂取するのが理想的です。
空腹を感じてからではエネルギー切れのリスクが高まるため、登山開始から1時間ごとに少量ずつ食べるのが推奨されています。
具体的には、1時間ごとにチョコレートやバナナ、エナジーバーなどを少量ずつ食べることで、血糖値の急激な低下やシャリバテを防ぐことができます。
ただし、登山のコースや自分の体力によって摂取頻度は調整が必要です。急な登りや体力を使う場面が多い場合には、さらに頻度を上げて摂取しましょう。
行動食の正しい選び方

長時間の活動に必要なエネルギーを補給するためには、行動食の選び方がとても重要です。ここでは、行動食を選ぶ際に押さえておくべきポイントについて詳しく解説します。
カロリーと栄養素
行動食を選ぶ際は、カロリーと栄養素のバランスを考慮することが重要です。
登山は想像以上にエネルギーを消費するため、糖質や脂質、塩分やミネラルがしっかりと含まれている食品を選びましょう。
特に糖質はエネルギー源として即効性が高く、疲労回復や体力維持に大きく貢献します。
また、塩分やナトリウムなどの電解質も汗とともに失われやすいため、しょっぱいおつまみや塩タブレットなどで補給するのが効果的です。
カロリー計算も重要で、行動時間や体重に応じて必要なエネルギー量を見積もり、十分な量を持参しましょう。
持ち運びやすさ
登山ではザックの中に多くの荷物を詰めるため、行動食はできるだけ軽くてコンパクトなものを選ぶのが理想的です。
特に個包装や真空パックの商品はかさばらず、バッグの中で潰れたり汚れたりする心配も少ないため重宝します。
また、暑い時期はゼリーやエナジーバー、寒い時期はチョコレートや菓子パンなど、環境に合わせて行動食を選ぶことも大切です。
収納スペースを圧迫しないように、軽量でかさばらないものを選ぶことで、快適な登山が実現します。
食べやすさ
行動食は、歩きながらや短い休憩中に手軽に食べられることが重要です。特に以下のタイプは重宝します。
- 袋から取り出してすぐに食べられる
- 個包装で手が汚れにくい
- 水やお湯がなくても食べられる
また、登山中は疲労やストレスで食欲が低下しやすいため、食べやすい大きさや食感のものを選ぶのがポイントです。
特にゼリーやグミ、バナナ、エナジーバー、チョコレートなどは口当たりが良く、すぐにエネルギー補給ができるため人気があります。
個人の嗜好とアレルギー
行動食は、自分が好きな味や食感のものを選ぶことも重要です。
登山中は体調や気分によって食欲が左右されるため、自分の好みに合ったものを選ぶことで、無理なくエネルギー補給ができます。
また、甘いもの、しょっぱいもの、酸っぱいものなど、味のバリエーションを持たせると、飽きずに食べ続けることが可能です。
原材料表示を確認してアレルギーにも注意し、自分に合った行動食を選びましょう。
おすすめの行動食をジャンル別で紹介

登山の行動食は、ジャンルごとに特徴やメリットが異なります。ここでは、特に人気がある行動食をジャンル別で詳しく解説します。
甘い系
甘い系の行動食は、糖質が多く含まれていてエネルギー補給の即効性が高いのが特徴です。
登山中は糖質が消費されやすいため、甘いお菓子や糖分を多く含む食品が重宝されます。特に以下の行動食が甘い系の定番です。
- ようかん
- ラムネ
- クッキー
- バウムクーヘン
これらは開封してすぐ食べられるため、歩きながらでも手軽に摂取でき、疲れたときの気分転換にもなります。
また、甘い系は種類が豊富で個包装のものが多く、保存性や持ち運びやすさに優れている点も大きな魅力です。
主食系
主食系の行動食は、腹持ちが良く長時間の登山でも空腹を感じにくいのが特徴です。
コンビニやスーパーで手軽に購入できるものが多いため、登山前に気軽に購入できます。特におすすめの主食系の行動食は以下の通りです。
- おにぎり
- パン
- サンドイッチ
なかでも特に梅おにぎりは、梅干しに含まれるクエン酸が疲労回復に役立つため、登山初心者からベテランまで幅広く支持されています。
また、サンドイッチやコロッケパンなどの総菜パンも、栄養バランスが良く食べ応えがあるため人気です。
ただし、主食系の行動食は保存性にやや難があるため、日帰り登山や前半の行動食として活用するのが良いでしょう。
しょっぱい系
しょっぱい系の行動食は、登山中の塩分補給に最適です。
汗をかくことで体内のナトリウムが失われやすく、ミネラル不足による足のつりや体調不良を防ぐためにも、しょっぱいものは積極的に取り入れる必要があります。
しょっぱい系の主な行動食は以下の通りです。
- ポテトチップス
- ビーフジャーキー
- 魚肉ソーセージ
- スティックチーズ
- サラミ
- カルパス
しょっぱい系は、甘いものばかりになりがちな行動食にアクセントを加え、口直しにもなります。個包装や小袋入りのものが多いため、気軽に食べられる点も魅力です。
エネルギーバー系
エネルギーバー系は、軽量でコンパクトながら高カロリーなのが特徴です。
プロテインバーやミネラルを強化した商品が多く販売されており、栄養バランスが良いものも増えています。主な商品は以下の通りです。
- カロリーメイト
- 満足バー
- モンベルエナジーバー
1本で200~300kcalのエネルギーを手軽に補給でき、疲れて食欲が落ちたときでも食べやすいのが大きなメリットです。
また、小型でかさばらず、すっきり収納できる点も行動食に適しています。
ゼリー飲料系
ゼリー飲料系は、水分と栄養を同時に補給できるのが特徴です。
疲れているときでも飲みやすく、高カロリーなものからビタミンやミネラルが強化されたものまで豊富な種類が販売されています。主な商品は以下の通りです。
- ウイダーinゼリー
- リポビタンゼリー
- カロリーメイトゼリー
ゼリー飲料は、固形物を食べるのが辛いときや、暑さで食欲が落ちているときにも無理なく摂取できます。
ただし、ゼリー飲料だけに頼るとミネラル不足になる恐れもあるため、複数種類の行動食を用意すると安心です。
行動食を無駄なく持ち運ぶポイント

登山で行動食を持ち運ぶ際には、効率よくパッキングし、品質を守り、マナーを守ることが大切です。ここでは、行動食を無駄なく持ち運ぶためのポイントを解説します。
パッキングで食べやすさが変わる
行動食は、ザックの中で潰れたり、袋が破れたりしないように工夫してパッキングすることが重要です。
おにぎりやパン、サンドイッチなどの主食系は潰れやすいため、空気を抜いた状態でラップやクッキングシートに包み、タッパーやチャック付き袋に入れると良いでしょう。
ゼリー飲料やエネルギーバーは、ザックの外ポケットや取り出しやすい場所に入れておくと荷物の中で潰れにくく、休憩時にすぐに食べられます。
パッキングの工夫一つで、行動食の食べやすさと衛生面が大きく変わります。
温度・湿度対策で品質をキープ
行動食は、気温や湿度によって品質が大きく左右されます。
例えば、夏場はチョコレートやクッキーが溶けたりフルーツやパンが傷みやすくなるため、保冷剤や断熱シートを使うのが効果的です。
また、冬場はゼリー飲料やバナナなどが凍ってしまうことがあるため、ザックの内側や体温で温めやすい場所に入れると良いでしょう。
湿度が高い日は、塩分を含む食べ物やナッツ類にカビが生える可能性があるため、チャック付き袋や真空パックを活用して湿気が入り込まないようにしてください。
温度・湿度対策を行うことで、行動食の美味しさや栄養価を最後までキープできます。
出たゴミは必ず持ち帰るのがマナー
登山で行動食を食べた後は、必ずゴミをザックに入れて持ち帰るのがマナーです。
山ではゴミ箱が設置されていないことが多く、放置されたゴミは野生動物や自然環境に悪影響を及ぼします。
また、ゴミを減らすために個包装の商品を選ぶ際は必要最小限にし、食べきれる量だけ持参するのも大切です。
行動食を食べ終わった後のパッケージは、再びファスナー付きの袋に入れて密閉し、臭いが漏れないようにしましょう。
安全に登山を楽しむならモバイルバッテリーがおすすめ!

登山では、地図アプリやGPS、緊急連絡や写真撮影など、さまざまな用途でスマートフォンが活躍します。
しかし、山の中では電源が容易に手に入りません。バッテリーが切れてしまうと、ナビゲーションや連絡手段が使えなくなり、遭難や事故につながるリスクが高まります。
モバイルバッテリーを持参することで、スマートフォンの電池切れを防ぎ、安心して登山を楽しむことができます。
EcoFlowで販売している『RAPID Magnetic Power Bank(10,000mAh)』は、マグネット式で簡単に充電できるモバイルバッテリーです。
軽量かつコンパクトで携帯性も抜群のため、登山の必需品として活躍します。
また、『45Wソーラーパネル』は登山中でも太陽光を利用して充電できるため、休憩時間やテント泊の際にも電力の確保が可能になります。
登山の安全性と快適性を高めるためにも、モバイルバッテリーやソーラーパネルの活用をぜひ検討してみてください。


行動食に関するよくある質問

最後に、行動食に関するよくある質問を詳しく解説します。
どれくらいの量が必要?
行動食の必要量は、登山のコースタイムや自分の体重、行動内容などで異なります。
例えば、体重60kgの人が8時間の日帰り登山をする場合、消費カロリーは約2,400kcalとなります。
この場合は、当日の朝食で約600kcal、残りの1,800kcalのうち7~8割程度を行動食で補給するのが理想的です。
ただし、これはあくまで目安であり、体調や気候、荷物の重さなどで調整する必要があります。登山計画や自分の体調に合わせて柔軟に調整しましょう。
どこで購入できる?
行動食は、コンビニやスーパー、100円ショップなどで手軽に購入できます。
特にコンビニでは、おにぎりやパン、サンドイッチ、エナジーバー、ゼリー飲料、スナック菓子、ナッツ、ドライフルーツなど、バリエーション豊富な商品が揃っています。
登山口近くのコンビニで購入する方も多く、現地調達も可能です。
また、Amazonや楽天などのネット通販でも、登山用の行動食や非常食、高カロリーなスナック類が豊富に取り扱われています。
まとめ
登山における行動食は、安全で快適な山歩きを実現するうえで欠かせない存在です。
エネルギー補給や栄養バランス、持ち運びやすさ、食べやすさなど、さまざまな視点から自分に合った行動食を選びましょう。
また、行動食だけでなく、モバイルバッテリーやソーラーパネルなどの電子機器も、万が一のトラブルを防ぐために積極的に活躍したいアイテムです。
興味がある方は、ぜひ以下の商品詳細をチェックしてみてください。
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