登山を快適に楽しむためには、体力や筋力の向上が欠かせません。
特に初心者の方や久しぶりに山へ挑戦する方にとって、登山トレーニングはケガやトラブルを防ぐ重要な準備となります。
この記事では、自宅やジムでできるおすすめの登山トレーニング10選や、最適なトレーニング頻度などを詳しく紹介します。
登山に必要な体力について

登山では、日常生活ではなかなか意識しにくい体力が求められます。ここでは、山道を歩く際に必要となる体力について詳しく解説します。
持久力
長時間歩き続ける登山では、高い持久力が求められます。
持久力とは、酸素を効率よく取り込み全身に供給して運動を持続させる力のことで、心肺機能の強化がポイントです。
心肺能力が高いと、同じ距離や高低差でも息切れしにくくなり、長時間の山歩きでも疲れにくくなります。
持久力を高める効率的な方法としては、ウォーキングやジョギング、階段昇降といった有酸素運動が挙げられます。
筋力
登山では、特に足腰の筋力が必要です。
重いザックを背負いながら歩くことで体幹や背筋に大きな負荷がかかり、山道を登り下りする際には、太ももやふくらはぎ、お尻の筋肉を大きく使います。
筋力が不足していると、すぐに疲れてしまったりケガのリスクが高まったりするため、しっかりと鍛えておくことが大切です。
筋力トレーニングとしては、スクワットやヒップリフトなどが効果的で、これらは下半身の筋肉をバランスよく鍛えてくれます。
また、体幹を強化するプランクや腹筋運動も取り入れることで、長時間の山歩きでも姿勢を崩さずに歩くことができます。
バランス感覚
登山ではバランス感覚も重要です。
整地されていない道や岩場、砂利道など、不安定な地面を歩くことが多くなるため、バランス感覚を鍛えると転倒や転落のリスクが減ります。
バランス感覚を鍛えるには、ヨガやバランスボールを使ったトレーニングが効果的です。
バランス感覚は、加齢とともに衰えやすいため、日々のトレーニングで意識して鍛えましょう。朝や寝る前の短時間でも、継続して取り組むことで効果が期待できます。
自宅でできる登山トレーニング5選

登山トレーニングは、ジムに行かなくても自宅で実践できます。ここでは、登山に必要な筋力やバランス感覚を効率よく鍛えられる自宅トレーニングを解説します。
スクワットで下半身強化
スクワットは、登山トレーニングの基本ともいえる下半身強化メニューです。
太ももやお尻、ふくらはぎなど、山道を登り下りする際に最も使う筋肉を効率よく鍛えることができます。自宅での実践方法は以下の通りです。
- 足を肩幅に開く
- 背筋を伸ばす
- 腕の位置を決める
- ゆっくり腰を下ろす
- しばらくキープ
- ゆっくり元の姿勢に戻る
膝がつま先より前に出ないように注意しつつ、太ももが床と平行になるまで下ろしたら再び立ち上がります。この動作を、10~20回×3セットほど繰り返しましょう。
スクワットは下半身全体の強化だけでなく、股関節の柔軟性を高める効果もあるため、登山中のケガの予防にも役立ちます。
プランクで体幹を鍛える
プランクは、体幹を鍛えるのに適したトレーニングです。
体幹が強いと、ザックを背負って歩くときや不安定な山道でも姿勢を保ちやすくなり、疲れにくくなります。自宅での実践方法は以下の通りです。
- うつ伏せになる
- つま先を立てる
- 頭からかかとまで一直線にする
- 目線はやや前を向く
- 呼吸を整える
- この状態で姿勢をキープする
- ゆっくり姿勢を戻す
頭からかかとまで一直線になるようにキープしたら、お尻が上がったり下がったりしないように注意しながら、30秒~1分間を目標に繰り返しましょう。
慣れてきたら時間を延ばしたり、片手や片足を上げるバリエーションを加えることで、さらに効果を高めることができます。
踏み台昇降で登山動作を再現
踏み台昇降は、登山の動作に近い動きを自宅で再現できるトレーニングです。
階段や踏み台を使い、片足ずつ交互に上り下りすることで、登山時に必要な筋肉や持久力を効率よく鍛えることができます。自宅での実践方法は以下の通りです。
- 踏み台を用意する
- 姿勢を整える
- 片足ずつ上り下りする
- 腕を連動して一定のリズムで繰り返す
最初は10~15分を目安に一定のリズムで継続し、慣れてきたらザックやウェイトを背負って登山に近い負荷をかけるのがおすすめです。
トレーニング後は必ずストレッチを行い、筋肉をほぐしましょう。
片足バランスで安定感アップ
片足バランスは、バランス感覚や体幹を鍛えるのに効果的なトレーニングです。
登山では、整地されていない道や岩場を歩くことが多いため、体の軸がしっかりしていると転倒やケガのリスクが減ります。自宅での実践方法は以下の通りです。
- 姿勢を整える
- 片足をゆっくり上げる
- その状態でバランスをキープする
- 左右交互に行う
- 10秒~1分間キープを目指す
バランスを崩しやすい場合は壁や椅子に手をついてサポートしながら行い、慣れてきたら目を閉じて挑戦したり、バランスディスクを使うと効果的です。
片足バランスはどこでも実践できるため、毎日の習慣にすると登山時の安定感が大きくアップします。
ヒップリフトで腰回りの筋肉を強化
ヒップリフトは、腰回りやお尻の筋肉を集中的に鍛えられるトレーニングです。
登山では、重いザックを背負って歩くことで腰やお尻に大きな負担がかかりますが、ヒップリフトにより疲れにくい体を作ることができます。自宅での実践方法は以下の通りです。
- 仰向けになる
- 腰を床から浮かせる
- 持ち上げた姿勢でキープする
- ゆっくりと腰を下ろす
- 繰り返す
お尻を持ち上げて体を一直線にした姿勢を数秒キープし、ゆっくりと戻します。この動作を10~20回×3セットほど繰り返しましょう。
ヒップリフトは腰痛予防にも効果があるため、登山だけでなく日常生活にも役立ちます。
ジムでできる登山トレーニング5選

ジムには、登山に必要な筋力や持久力を効率よく鍛えられるマシンが揃っています。ここでは、ジムでできるおすすめの登山トレーニングを解説します。
トレッドミルでの傾斜ウォーキング
トレッドミル(ランニングマシン)は、ジムで手軽に登山の動作を再現できるマシンです。
傾斜をつけてウォーキングを行うことで、実際の登山で使う下半身の筋肉や心肺機能を効果的に鍛えることができます。
効率的なトレーニングのポイントは以下の通りです。
- 傾斜角度は5~15度に設定する
- 20~40分間を目安に歩き続ける
トレーニングの際は、歩幅はやや大きめにして、腕も自然に振ることで登山動作に近づけることができます。
初心者から上級者まで幅広く取り組めるため、登山前の体力づくりに最適です。
レッグプレスで脚力強化
レッグプレスは、太ももの大腿四頭筋やお尻の筋肉を集中的に鍛えられるマシンです。
登山では上り下りで脚力が大きく問われるため、レッグプレスでのトレーニングは特に適しています。効率的なトレーニングのポイントは以下の通りです。
- かかとで押し上げる意識を持つ
- 膝を伸ばしきらない
- ゆっくりとした動作で行う
- 息は押すときに吐いて戻すときに吸う
- セット間のインターバルを設ける
レッグプレスは、膝を伸ばしきる手前で止めてからゆっくり戻すことで、関節への負担を抑えつつ筋肉をしっかりと刺激できます。
回数の目安は、10~15回×3セット。足の置き方を変えることで、ふくらはぎやハムストリングスにも効かせることができます。
ステアマスターで登山動作を再現
ステアマスターは、エスカレーターの階段を昇り降りするような動作ができるマシンです。
登山の動きをリアルに再現でき、下半身の筋力と持久力を同時に鍛えられるため登山トレーニングに適しています。
また、傾斜や負荷を調節できるため、自分の体力や目標に合わせてレベルアップが可能です。10~20分を目安に継続して行いましょう。
ローイングマシンで全身の持久力UP
ローイングマシンは、全身の筋肉を使いながら持久力を鍛えられるマシンです。
腕や肩、背中、脚など多くの部位を同時に動かすため、登山で必要な全身の持久力や筋力アップに効果があり、背筋や体幹も自然に鍛えられます。
全身運動になるため心肺機能も高まり、長時間の登山にも対応できる体力が身につきます。10~20分を目安に継続して行いましょう。
バランスボールで体幹&バランス強化
バランスボールを使ったトレーニングは、体幹やバランス感覚を強化するのに最適です。
ジムにバランスボールが設置されている場合、ボールの上に座って姿勢をキープしたり、プランクやクランチを行うことで、インナーマッスルが鍛えられます。
バランスボールは不安定なため、体の軸を意識しながらバランスを取る必要があり、その過程で登山で役立つ安定感や体幹力が自然と身につきます。
毎回のトレーニングの最後に取り入れるのがおすすめです。
登山トレーニングの効果を高める準備

登山トレーニングで最大限の効果を得るためには、運動前後の準備が重要です。ここでは、ウォーミングアップとクールダウンについて詳しく解説します。
ウォーミングアップ
ウォーミングアップは、登山トレーニングや本番の登山前に必ず行うべき準備運動です。
軽いジョギングやその場足踏み、ラジオ体操などの全身運動から始めると、心拍数がゆっくりと上がり、体が運動モードに切り替わります。
体を温めることで筋肉や関節の柔軟性が高まり、運動中のパフォーマンスが向上します。5~10分程度を目安に、少し体が汗ばむくらいまでがおすすめです。
クールダウン&ストレッチ
トレーニングや登山の後は、体を急に止めずにクールダウンを行うことが大切です。
クールダウンは、軽いウォーキングやゆっくりとした体操などで心拍数を徐々に下げることで疲労物質の排出を促し、筋肉の回復を助けます。
また、クールダウンの後はストレッチも忘れてはいけません。ふくらはぎや太もも、お尻など、トレーニングで使う筋肉を中心に伸ばすように意識してストレッチします。
各部位20~30秒程度、痛くて気持ちいいと感じる程度に伸ばすのがポイントです。
登山にはモバイルバッテリーがあると便利!

近年の登山では、地図やGPS、カメラや連絡手段としてスマートフォンが欠かせない存在となっています。
しかし、長時間の行動やアプリの使用によってバッテリー消費が激しく、特に山頂や山中などで充電ができない状況も少なくありません。
そんなときは、モバイルバッテリーを持参することで、スマホのバッテリー切れによるトラブルや万が一の緊急時に備えることができます。
EcoFlowの『RAPID Magnetic Power Bank』は、Qi2対応のワイヤレス充電とUSB-Cでの急速充電(最大30W)が可能なモバイルバッテリーです。
内蔵ケーブルやMagSafe対応により、ケーブル忘れやバッテリー切れの心配もなく、登山や日常使いで快適に利用できます。
軽量設計で持ち運びが簡単な『45Wソーラーパネル』と組み合わせれば、登山中でも安定した電力供給が可能になります。
詳しくは、以下の商品ページをご確認ください。

登山トレーニングに関するよくある質問

最後に、登山トレーニングに関するよくある質問について詳しく解説します。
自宅トレで効果を実感できる期間は?
個人差はありますが、一般的には約4週間~12週間が目安とされています。
例えば、週に3回のペースで有酸素運動や筋力トレーニングを行った場合、1ヶ月後には持久力の向上を感じられるでしょう。
効果を感じられなくても、毎日少しずつでも計画的に続けることが大切です。
トレーニングの頻度はどれくらいが適切?
週に2~3回の筋力トレーニングと、週に2~3回の有酸素運動を組み合わせるのが理想的です。また、実際に山へ行く頻度は2週間に1回程度が推奨されています。
普段のトレーニングと実践をバランスよく組み合わせることで、登山中のトラブルやケガのリスクを減らすことができます。
まとめ
登山トレーニングは自宅やジム、そして実際の山での実践を通じて、筋力・持久力・バランス感覚を総合的に鍛えることが大切です。
トレーニングの効果を最大限に引き出すためには、ウォーミングアップやクールダウン、ストレッチをしっかりと行い、無理のない範囲で継続して取り組みましょう。
安全で快適な登山を実現したい方は、モバイルバッテリーやソーラーパネルを活用すれば自然の中でも安心して充電できます。
ぜひこの機会に、購入をご検討ください。