ライフラインとは、電気やガス、水道などの日常生活に欠かせないインフラを指します。大規模な災害が起きるとライフラインに多大な影響を与え、家族の健康状態は悪化しかねません。災害によるライフラインの寸断に備えて、日頃から物資の備蓄が重要です。
そこで本記事では、ライフラインとは何かについて詳しく解説します。ライフラインが寸断するリスクや、ライフラインの寸断対策に必要なアイテムも掲載しているので、災害時もライフラインを供給し続けたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
ライフラインとは?

ライフラインとは、日常生活に必要不可欠なインフラです。ライフラインには、電気やガス、水道、通信、交通など、私たちの日常を支えているものが該当します。
引越しの際には、供給元と契約更新または新規契約を結ぶため、ライフラインが途切れる心配はありません。しかし、大規模な災害時には、ライフラインの一部や全部が停止し、生活の質が一気に低下します。
ライフラインの種類5選

英語で「命綱」の意味を持つライフラインは、その名の通り、健康的な生活を送る上で欠かせません。ライフラインの主な種類は、以下のとおりです。
- 種類1|電気
- 種類2|水道
- 種類3|ガス
- 種類4|通信
- 種類5|交通
それぞれの種類について、詳しく見ていきましょう。
種類1|電気
電気は現代の生活に欠かせないライフラインの一つです。発電所において原子力、火力、水力などの方法で発電された電気は、送電線を通じて各家庭や施設に供給されます。
室内の電球や冷暖房機器、洗濯機、冷蔵庫、スマートフォンなど、あらゆる電化製品を動かせているのは電気のおかげです。特にオール電化住宅では、家庭内で使用する全てのエネルギーを電気でまかなっています。
種類2|水道
水道は、飲み水や調理に欠かせないライフラインです。手洗いや食器洗い、入浴、洗濯機、トイレなどで、衛生状態を保つ役割も担っています。
家庭に運ばれる水の元になっているのは、雨や雪のとけた水です。井戸や川から汲み上げた水は、浄水場で綺麗にした上で、水道管を通って家庭に運ばれます。
種類3|ガス
ガスは、調理や給湯、暖房などで欠かせないライフラインです。特に寒い季節には、ガスがあるおかげで温かい料理を食べたり、温かいお風呂に入ったりできます。
家庭で使用するガスの種類は、都市ガスとLPガスです。都市ガスは、主にメタンから作られ、気体のままガス導管を通って家庭に運ばれます。一方のLPガスは、ブタンやプロパンなどから作られており、液化した上でガスボンベに詰められて家庭に運ばれます。
種類4|通信
電話やインターネットが当たり前の現代では、通信も重要なライフラインです。通信環境が整っているおかげで、スマートフォンでの調べものやパソコンでの仕事、ゲーム機でのオンライン対戦などが滞りなく行えます。
SIMをスマホに入れると、通信事業者のネットワークが利用できるようになる仕組みです。基地局から発信された電波をスマホが受け取り、インターネットに接続しています。
種類5|交通
交通は、日々の通勤や通学、買い物に欠かせないライフラインです。交通には、道路や鉄道、航空、船舶などの種類があります。個人の移動手段として必要不可欠であるだけでなく、物流システムにおいても重要な役割を担っているのが特徴です。
商品が消費者のもとに届くまでの過程には、航空や船舶、道路など、あらゆる交通が関係しています。ネット通販で注文したら数日で商品が自宅に届くのも、交通のおかげです。
ライフラインの引っ越しに伴う手続きとは

引越しに伴うライフラインの手続きは、退去前と入居時に必要です。万が一、手続きを忘れてしまった場合には、入居した直後からライフラインが使えないケースもあります。引越しに伴うライフラインの手続きは、以下のとおりです。
ライフラインの種類 | 引越し手続き |
電気 | 1.電力会社へ旧居の使用停止を連絡する2.退去時にブレーカーを落とす3.入居後にブレーカーを上げる4.電力会社へ使用開始の申し込みを行う |
水道 | 1.検針票や領収書を手元に用意する2.水道局に使用停止を連絡する3.退去時の閉栓と入居時の開栓を行う4.水道局へ使用開始の申し込みを行う |
ガス | 1.お客さま番号を調べる2.ガス会社に使用停止・開始を連絡する3.退去時に元栓を閉める4.新居で係員の立会いのもと元栓を開ける |
ライフラインが寸断する5つの災害とは

私たちの生活になくてはならないライフライン。しかし、大規模な災害が起きると、ライフラインは突如として寸断され、生活に支障をきたします。ライフラインを寸断させるリスクのある災害は、以下のとおりです。
- 災害1|地震・津波
- 災害2|台風
- 災害3|土砂災害
- 災害4|豪雨・浸水・氾濫
- 災害5|落雷
それぞれの災害について、詳しく見ていきましょう。
災害1|地震・津波
地震や津波は、ライフラインに多大な影響を与える災害の一つです。地震の揺れや津波によって電柱が転倒したり、水道管・ガス管が破損したりすれば、ライフラインは寸断します。ライフラインが復旧するまでには、1ヵ月以上を要するケースもあるほどです。
2011年に発生した東日本大震災では、延べ460万件を超える停電や約40万戸のガス供給停止、160万戸以上の断水が発生しました(※1)。
※1参考:NTTファシリティーズ「地震によるライフライン被害の想定と対策」
災害2|台風
台風もライフラインを寸断させる災害の一つです。台風が直撃すると、暴風雨によって送電鉄塔の倒壊や水道管の破損、交通機関の運休などが起きます。
2019年に起きた令和元年度台風第15号では、最⼤約93万4,900⼾の停電が起き、復旧するまでに2週間以上を要しました(※2)。
※2参考:内閣府「2019 年(令和元年) 令和元年度台風第15号」
災害3|土砂災害
大雨や地震、火山の噴火が原因で起こりえる土砂災害も、ライフラインを寸断させる災害です。流れ込んだ土・石・砂によって、電柱や送電線、水道管、ガス管は損壊します。
2021年に起きた熱海市伊豆山土石流災害では、約1500戸で停電、約1100戸で断水、392戸でガス供給停止が起きました(※3)。熱海ビーチライン・国道135号の通行止めや、JR東海道線・伊東線全線の運休も起きています。
※3参考:静岡県「熱海市伊豆山地区土砂災害関連情報について」
災害4|豪雨・浸水・氾濫
豪雨・浸水・氾濫などの水害も、ライフラインを寸断させる災害です。配電用変電所の浸水や、河川の氾濫による貯水池への土砂流入などによって、停電や断水が発生します。
2018年に西日本を中心として発生した豪雨では、ケーブルの故障や通信ビルの水没によって約12万4000回線が利用不可になりました(※4)。
※4参考:NTT西日本「大雨による通信サービスへの影響について(第10報)」
災害5|落雷
落雷は、ライフラインの中でも重要な電気や水道を寸断させる恐れのある災害です。雷が電線や電柱に落ちると送電設備は損傷し、停電が発生します。電気式のポンプで各戸へ水を送っている家庭では、同時に断水も発生するのが特徴です。
2014年に広島県を中心に起きた大雨では、落雷の影響によって約58,300戸の停電が発生しました(※5)。電柱倒壊は20本、高圧配電線の断線は17箇所で起きています。
※5参考:中国電力「大雨の影響による停電と設備被害の状況について」
ライフラインが寸断するリスク5選

普段は当たり前のようにあるライフラインが突如として寸断した場合、生活にどのような支障があるのか、実感が湧かない方も多いのではないでしょうか。災害によってライフラインが寸断するリスクは、以下のとおりです。
- 冷暖房機器が使えなくなる
- トイレが流せなくなる
- お風呂が沸かせなくなる
- 家族と連絡が取れなくなる
- 物資が調達できない
それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。
冷暖房機器が使えなくなる
停電が起きると冷暖房機器が使えません。ガスや灯油を燃料とする暖房機器であっても、電源を入れる際に電気を使用するタイプが多くあるのです。
冷暖房機器が使えないと夏の猛暑や冬の厳しい寒さに直接さらされて、体調不良になりやすくなります。夜は十分に眠れず、免疫力の低下から病気のリスクも高まるでしょう。
トイレが流せなくなる
断水や停電が起きると、トイレが流せなくなります。特にマンションやアパートなどの中層階以上にお住まいの場合は、ポンプで増圧して各戸へ水を届けているので、停電と同時に水も使えません。
トイレが流せなくなると、悪臭が漂い、細菌の繁殖によって感染症のリスクが高まります。排便は我慢できないので、便を入れたゴミだけが溜まっていくでしょう。
お風呂が沸かせなくなる
停電やガスの供給停止が起きると、お風呂を沸かせません。オール電化住宅で停電が起きた場合は、ポンプに残っているお湯がなくなると水しか出なくなります。
お湯が使えないと、衛生面や健康に悪影響を与えるのが特徴です。汗や皮脂がたまりやすい夏場では、体を清潔な状態に保てません。寒い冬に温水が使えなければ、体温の低下によって体調不良を引き起こす恐れがあります。
家族と連絡が取れなくなる
災害によって通信環境が寸断されると、家族と連絡が取れなくなる可能性があります。災害時にインターネットが繋がらない原因は、通信の混雑や基地局の被災などです。
家族の安否確認が長期間できないと、不安な想いで過ごさなければなりません。インターネットが使えないため、災害情報の収集も不可能です。
物資が調達できない
災害時に交通が制限されると、物資の調達は困難を極めます。スーパーやコンビニに商品が入荷しなくなるので、普段当たり前のように使っている物資も手に入りません。
事前の備えがなければ、栄養失調や水不足に陥り、重大な病気を発症する恐れもあります。災害時に活躍する避難所でさえ、物資の調達が遅れた事例もあるほどです。
ライフラインの寸断対策!ポータブル電源とは

ライフラインの中でも恩恵を受ける割合が多い電気は、災害時に3日以上も寸断する恐れがあります。停電中も電気の供給を継続するには、ポータブル電源が欠かせません。ポータブル電源とは、内部に大量の電気を蓄え、停電中も電化製品に給電できる機器を指します。
災害による停電時にポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。
- エアコンや扇風機を稼働し、室内を快適な気温に維持できる
- 電子レンジやケトルを使い、簡単に加熱調理が行える
- 冷蔵庫に給電し、食品が傷むのを防げる
- LEDランタンを点灯させて、夜の暗闇を照らせる
- 家族との連絡手段になるスマホを、常にフル充電にしておける
- 防災ラジオを稼働し、迅速に情報収集が行える
ソーラーパネルと併用すれば、停電中もポータブル電源を充電できます。
災害対策に必要な性能|おすすめの製品
災害対策として使用するポータブル電源は、家族の人数に合った容量を備えている必要があります。テレビを例に挙げると、一人暮らしで32V型のテレビ(50W)を5時間動かす場合には、単純計算で250Whの容量が必要です。
一方、3人暮らしで50V型のテレビ(150W)を5時間動かすには、750Whの容量を備えていなければなりません。複数台の家電を動かすには、さらに容量が必要になるでしょう。
EcoFlowは、容量を286Whから858Whまでワイヤレス接続で拡張できるポータブル電源「RIVER 3 Plus」を販売しています。
「RIVER 3 Plus」の特徴は、以下のとおりです。
- X-Boostで900Wの家電を稼働できる
- 本体にはライトが内蔵され、停電時に灯りを確保できる
- エクストラバッテリーを追加すると、140WのUSB-C充電ポートが増設される
- UPS機能を搭載し、停電時は10ms以内に電力を切替える
- 30dB以下の静音設計により、就寝中も使用できる
- ACコンセントから1時間、ソーラーパネルから1.5時間で満充電できる
- LiFePO4セルを採用し、10年以上も災害対策で活躍する
軽量コンパクト設計なので、自宅やアウトドア、避難所など、あらゆる場所に持ち出して電化製品を稼働できます。いかなる状況でもライフラインの供給を持続させたい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。

ライフラインとはに関するよくある質問

最後に、ライフラインとはに関するよくある質問を紹介します。
- 災害時にライフラインが復旧するまでに要する時間は?
- ライフラインが止まったら困ることは何ですか?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
災害時にライフラインが復旧するまでに要する時間は?
2011年に発生した東日本大震災を例に挙げると、ライフラインが復旧するまでに要する時間は、電気が6日間、水道が24日間、ガスが34日間ほどでした(※6)。電気が最も早く復旧しますが、災害によっては1週間以上続く場合もあります。
※6参考:日本気象協会 tenki.jp「ライフラインが復旧するまでにかかる日数」
ライフラインが止まったら困ることは何ですか?
ライフラインが止まったら困ることは、以下のとおりです。
- 【電気】冷暖房が使えなくなる
- 【電気】冷蔵庫の食品が傷む
- 【電気】外部の人と連絡が取れなくなる
- 【水道】手や体を洗えなくなる
- 【水道】飲み水が確保できなくなる
- 【ガス】加熱調理ができなくなる
- 【ガス】お湯を沸かせなくなる
生活に大きな支障をきたすようになり、健康状態も悪化しかねません。
まとめ

本記事では、ライフラインとは何かについて解説してきました。
ライフラインとは、電気やガス、水道などの日常生活に欠かせないインフラを指します。普段は当たり前のように存在するライフラインですが、災害時には供給を続けられるとは限りません。停電や断水、ガス供給の停止が発生すると、生活レベルは著しく低下します。
ライフラインの寸断に備えて、ポータブル電源を常備しておきましょう。ポータブル電源があれば、停電時も安定した電気を供給して、快適な生活を維持できます。
EcoFlowでは、あらゆる場所に持ち運んで、90%の家電に給電できるポータブル電源を販売しています。災害によるライフラインの寸断に備えたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。