地震発生時に家族全員が一緒にいるとは限りません。大人の視点で準備を進めてしまうと、子供が地震に直面した際に危険な行動を取ってしまう恐れがあります。子供が自分で身を守れるように、子供に向けた地震への備えを万全にしておきましょう。
そこで本記事では、子供に向けた地震への備えとして、家庭で必要な対策や防災グッズについて解説します。地震に備えて子供に教えるべき防災教育や、おすすめの子供向けサイトも掲載しているので、地震から大切なわが子を守りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
【子供向け】地震の備えで大切なこと5選

子供に向けた地震への備えには、大人だけで進められるものと、子供と一緒に取り組むべきものがあります。日頃から子供とコミュニケーションを取りながら地震に備えれば、自然と子供の防災意識も育まれるでしょう。
子供に向けた地震の備えで大切なことは、以下のとおりです。
- 家具類の転倒防止対策を行う
- ハザードマップを確認する
- 防災訓練に参加する
- 安否確認の方法を決めておく
- 子供の心をケアする方法を学ぶ
それぞれの備えについて、詳しく見ていきましょう。
家具類の転倒防止対策を行う
地震の揺れによる被害を最小限に抑えるために、家具類の転倒防止対策を行いましょう。近年発生した地震では、負傷者の約3〜5割は家具類の転倒・落下が原因でした(※1)。
子供は大人ほど周囲が見えていないので、重たい家具が落下してきても避けられない可能性があります。家具類の転倒防止対策は、以下の流れで実施してください。
- 生活空間からできるだけ家具を取り除く
- 家具のレイアウトを見直す
- 器具で家具と床・壁を固定する
※1参考:内閣府「特集 地震発生! あなたの住まいは大丈夫?」
ハザードマップを確認する
家族が住んでいる地域で危険なエリアを把握するために、親子でハザードマップを確認しましょう。ハザードマップとは、被災想定区域や避難場所の位置を示した地図です。
子供が普段いる場所から、避難場所までの適切な避難経路をシミュレーションしておけば、災害時に焦らず行動できます。地震の直後に近づいてはいけない危険なエリアも教えておくと、子供が二次災害に巻き込まれるリスクを軽減できるでしょう。
防災訓練に参加する
地震の経験が少ない子供でも、地域の防災訓練に参加すれば、実際の地震を疑似体験できます。防災訓練で実施される主な内容は、以下のとおりです。
- 地震発生時の行動訓練
- 情報収集と伝達の訓練
- 起震車や煙体験ハウスでの訓練
- 防災資機材の取扱訓練
- 水害対応訓練
防災訓練では、地震発生時に自ら判断し、安全に行動するためのスキルが身に付きます。
安否確認の方法を決めておく
日中帯は、学校、職場、自宅と家族それぞれが離れた場所で生活しているため、地震発生時にお互いの安否が分からなくなる事態になりかねません。家族で安否確認の方法を決めておけば、地震が発生しても迅速に子供の安全を確認できます。
地震発生時に活躍する安否確認の方法は、以下のとおりです。
安否確認サービス | 内容 |
災害用伝言ダイヤル(171) | 電話やスマホで安否情報を録音・再生できる |
災害用伝言板(web171) | インターネットで安否情報を登録・確認できる |
子供の心をケアする方法を学ぶ
地震は一瞬にして日常を奪い、子供の心にトラウマを植え付けてしまいかねません。親が地震発生時に子供の心をケアする方法を学んでおけば、子供の傷口を最小限に留められます。被災した子供と接する際に、気を付けるべきポイントは、以下のとおりです。
- 子供に話すよう強要しない
- 焦らず落ち着いて話しかける
- いつもと異なる行動を受け入れる
大前提として、親の心の安定が子供の心の安定にもつながります。
【子供向け】地震に備えるものリスト7選

地震が起きると、必要な物資がすぐには手に入りません。家族全員が健康的な生活を送るために必要なものに加えて、子供の安心につながるものも揃えておきましょう。子供がいる家庭における地震に備えるものリストは、以下のとおりです。
- 食料・飲料水
- 防災ラジオ
- 簡易トイレ
- 衛生用品
- お気に入りのおもちゃ
- 救急用品・常備薬
それぞれの備えるものについて、詳しく見ていきましょう。
食料・飲料水
生命維持に欠かせない食料・飲料水は、最初に備蓄すべき防災グッズです。家庭の人数に合わせて、3日〜1週間分を用意しておきましょう。
被災してストレスがかかっている状況では、食欲が低下しているので、子供向けには普段から食べ慣れている食事を選ぶのがおすすめです。アレルギーを持っている子供向けに、アレルゲンフリーの非常食も販売されています。
防災ラジオ
地震発生時には、迅速な情報収集が生死を分けると言っても過言ではありません。防災ラジオを用意しておけば、通信回線の影響を受けずに電波を受信できます。地震への備えとして防災ラジオを選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。
- IPX3の防水レベルを備えている
- ワイドFMに対応している
- 乾電池で30時間以上稼働できる
簡易トイレ
ライフラインの寸断に備えて、簡易トイレも備蓄しておきましょう。地震による断水や停電が起きると、トイレで水を流せなくなる場合があります。
簡易トイレは、便器に取り付けて使用できるトイレです。一人が1日あたり6〜7回用を足すと想定して、大容量セットを備蓄しておきましょう。
衛生用品
地震が発生すると衛生環境が悪化するので、衛生用品も準備が必要です。特に子供は大人よりも免疫力が低いため、感染症のリスクが高まります。
ウェットシートやドライシャンプー、子供用紙おむつ、歯ブラシ、歯磨き粉、マスク、スリッパなどを用意しておきましょう。
お気に入りのおもちゃ
子供は被災した直後、大人以上に不安を覚えます。普段と変わらないという安心感を与えるために、お気に入りのおもちゃを用意しておくとよいでしょう。避難所生活を想定して、折り紙や落書き帳、トランプ、ぬいぐるみなど、音の出ないおもちゃがおすすめです。
救急用品・常備薬
地震が起きると、すぐに医療機関で診療を受けられるとは限りません。大規模な地震では、負傷者が医療機関に殺到する可能性もあります。怪我や発病に備えて、以下の救急用品や常備薬を用意しておきましょう。
- 絆創膏
- 消毒液
- はさみ
- ピンセット
- 包帯
- 市販薬(風邪薬、頭痛薬、胃腸薬、解熱鎮痛剤)
救急用品は、大人向けと子供向けでそれぞれ揃えるのがおすすめです。
子供連れ向け!地震への備え「ポータブル電源」

地震による停電は、復旧するまでに1週間以上も要する可能性があります。停電中も電気のある生活を継続するには、ポータブル電源が必要です。ポータブル電源とは、内部に大量の電気を溜め込み、コンセントが使えない状況でも電化製品を動かせる機器を指します。
地震による停電時にポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。
- エアコンや扇風機を稼働し、室内を快適な気温に維持できる
- 電子レンジやケトルを使い、非常食を手軽に温められる
- 電気ポットでお湯を沸かして、赤ちゃん用のミルクを作れる
- 冷蔵庫に給電し、食品が傷むのを防げる
- LEDランタンを点灯させて、夜の暗闇を照らせる
- 家族との連絡手段になるスマホを、常にフル充電にしておける
在宅避難で電気が使えれば、衛生状態を維持でき、家族の健康を守れます。ソーラーパネルとポータブル電源を同時に使うと、充電切れになる心配もありません。
地震対策に必要な性能|おすすめの製品
子供連れ向けの地震への備えには、高出力のポータブル電源がおすすめです。子供がいる家庭では、消費電力の高い家電を複数台使用するシーンが想定されます。
例えば、エアコン(500W)、ドライヤー(1000W)、テレビ(60W)、電子レンジ(400W)を同時に動かすには、1960Wの出力が必要です。
EcoFlowは、最大出力2000Wのポータブル電源「DELTA 3 Plus」を販売しています。「DELTA 3 Plus」の主な特徴は、以下のとおりです。
- 約12.5kgの軽量小型設計により、家中どこでも持ち運びやすい
- コンセントから56分、ソーラーパネルから70分で急速充電できる
- UPS機能を搭載し、停電時は10ms以内に電気供給源を切り替える
- 12時間以内に悪天候が予想されると、優先的に本体が充電される
- LFPバッテリーを搭載し、10年以上も自宅の停電対策で活躍する
- 高性能BMSを搭載し、子供でも安全に使用できる
- 出力600W未満の動作時に稼働音を30dbに抑えられる
13個の多彩な出力ポートを搭載しているので、子供連れ家族でも同時に複数台の家電を動かして、快適な生活が実現します。地震による停電時に家族の健康を守りたい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。

子供向けの防災教育!地震に備えて教えること

地震大国の日本に住んでいる以上、いつどこで地震が起きるか分かりません。子供のうちから地震への関心を促し、防災に関する正しい知識を育む教育が必要です。子供向けの防災教育として、地震に備えて教えるべきことを紹介します。
- 地震や津波の恐ろしさ
- 地震発生直後の正しい行動
- 地震発生時にしてはいけない行動
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
地震や津波の恐ろしさ
まずは、地震や津波の恐ろしさを子供に教えて、防災の重要性を認識させてください。地震の経験がない子供は、いきなり防災に関する知識を教えられても、内容が頭に入ってこない可能性があります。過去に起きた以下のような事例を基に、防災への関心を促しましょう。
事故に起きた事例 | 被害 |
【1995年】阪神淡路大震災 | 死者:6,434名、家屋の全壊:約10万5,000棟 |
【2011年】東日本大震災 | 死者:15,844名、家屋の全壊:約12万8,500棟 |
【2024年】能登半島地震 | 死者:515名、家屋の全壊:約6,460棟 |
地震発生直後の正しい行動
地震が起こった時、子供が自分の身を守れるように正しい行動を教えておきましょう。地震発生時は、子供と親が一緒にいるとは限りません。子供が一人で家にいる時に地震が発生した場合の正しい行動は、以下のとおりです。
- 家具や壁から離れて、テーブルの下に潜り込む
- 体を小さくして、頭と首を手で保護する姿勢をとる
- 揺れが収まるまではテーブルの下から外に出ない
地震発生時にしてはいけない行動
子供は、地震が起きるとパニックに陥り、思わず危険な行動をとってしまう恐れがあります。地震発生時の正しい行動と併せて、してはいけない以下の行動も教えておきましょう。
- 揺れが起きている最中に家を飛び出す
- エレベーターを使って避難する
- 川や海の状態を見に行く
- 部屋の中を裸足で歩き回る
【子供向け】地震の備えに関するよくある質問

最後に、子供に向けた地震の備えに関するよくある質問を紹介します。
- 地震の備えに役立つ子供向けサイトは?
- 赤ちゃん向けの地震への備えは?
- 子供向けの非常用持ち出し袋の中身は?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
地震の備えに役立つ子供向けサイトは?
子供が地震に対する正しい防災知識を身に付けるには、日頃からの防災教育が欠かせません。地震の備えに役立つ、以下のような子供向けサイトを活用しましょう。
子供向けサイト | 内容 |
地震キッズ探検隊—地震の謎にせまる— | 日常の備えや発生時の心掛け、基礎知識について学べる |
防災学習ポータルサイト | 地震や台風などの災害について学べる |
スマホ避難シミュレーション<地震編> | 地震発生時にとるべき防災行動や情報収集の仕方が学べる |
赤ちゃん向けの地震への備えは?
赤ちゃんがいる家庭では、以下のアイテムを非常用持ち出し袋に入れておきましょう。
- おむつ
- おしり拭き
- 着替え
- ブランケット
- 粉ミルク
- ベビーフード
- 哺乳瓶
- 清浄綿
- 授乳ケープ
- 子ども用口腔ケア用品
- おもちゃ
- ビニール袋
- 常備薬
- 母子手帳のコピー
ポータブル電源があれば、哺乳瓶の除菌や調乳用の湯沸かしが簡単に行えます。
子供向けの非常用持ち出し袋の中身は?
子供向けの非常用持ち出し袋には、大人用と同じ中身に加えて、着替えやおかし、除菌シート、本、トランプ、子供用の市販薬などを入れておきましょう。
普段から子供が気に入っているものを入れておくと、精神的な安定につながります。ただし、分量が多すぎると避難の妨げになる恐れがあるので、注意してください。
まとめ

本記事では、子供向けの地震の備えについて解説してきました。
地震の備えで大切なことは、家具類の転倒防止対策やハザードマップの確認、防災訓練などです。地震はいつ起きるか分からないので、安否確認の方法も決めておきましょう。
被災による子供のストレスを和らげるために、大人が適切なケアの方法を学んでおくことも重要です。災害時は物流が停止する恐れがあるので、飲料水や非常食、救急セット、お気に入りのおもちゃ、ポータブル電源などのアイテムも揃えておきましょう。
EcoFlowでは、停電時の非常用電源になるポータブル電源を販売しています。地震による停電対策を万全にしたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。