避難所に持って行くものを選ぶ際に、何を持って行くかに注目しがちですが、何を持って行かないかも同様に重要です。避難所では多くの人が共同生活を送るため、持ち物によっては周囲に迷惑をかけたり、スペースを圧迫したりする可能性があります。
そこで本記事では、避難所に持って行かない方がいいものについて解説します。避難所に持って行くかの判断基準や持って行った方がよい必需品も紹介しているので、避難所の持ち物選びで悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
避難所に持って行かない方がいいもの10選
避難所では多くの人々が限られた空間で生活するため、持ち込む荷物の配慮が欠かせません。不要な荷物は、避難時に逃げ遅れるリスクを高める可能性もあります。避難所に持って行かない方がいいものは、以下のとおりです。
- コンパス(方位磁石)
- ロープ
- テント
- ろうそく
- 毛布
- 乾パン
- 大量の使い捨て皿
- ティッシュペーパー
- ヘルメット
- 電池式の電化製品
それぞれのアイテムについて、詳しく見ていきましょう。
コンパス(方位磁石)
コンパスで避難所がある方角を特定できたとしても、避難所までの道のりは分かりません。コンパスに頼って方角だけで避難所に向かおうとすると、遠回りになるだけでなく、避難所にたどり着けない場合もあるでしょう。逃げ遅れて命を落とす可能性もあります。
自宅から避難所までの道は、事前にハザードマップで覚えておくのが最適です。道に迷ってもスマホの地図アプリを使えば、避難経路を特定できるでしょう。
ロープ
高所から降りたり、人を助けたりする際にロープが活躍すると思われがちですが、実際に使用する機会はほとんどありません。ロープの結び方に詳しくなければ、上手く扱えないだけでなく、無理に使って危険な目に遭うリスクもあるでしょう。
人助けが必要な状況に遭遇したとしても、消防士や自衛隊に頼るケースがほとんどです。ロープはかさばるため、もっと便利なものにリュックの容量を充てた方がよいでしょう。
テント
避難所で受け入れてもらえなかった場合を想定して、テントを準備している方も多いのではないでしょうか。万が一、避難所の定員が埋まっていたとしても、なんとかしてスペースを確保してもらえるケースが大半です。
避難所でプライバシーを確保するためにテントを使おうとしても、室内へ持ち込めるとは限りません。テントは重量があり、かさばるため、避難所に持って行かない方が迅速に避難できます。
ろうそく
避難所で照明の代わりにろうそくを使用するのは危険です。ろうそくが倒れたり、可燃物に触れたりすると、燃え広がって火災に繋がりかねません。
災害時には停電が発生して、照明器具を点灯できない可能性がありますが、ポータブル電源とLEDライトがあれば灯りを確保できます。
毛布
電気やガスが使えない状況でも、体温の低下を防げるアイテムとして、毛布を用意している方は多いのではないでしょうか。しかし、毛布はかさばる上に重量もあるので、避難する際の邪魔になります。避難所によっては毛布が支給される場合もあるので、持って行かない方がよいでしょう。
乾パン
非常食の定番である乾パン。長期保存できる点が魅力ですが、食べると喉が乾きやすくなるため、避難所での食事には向いていません。
災害によって断水が発生していると、飲料水にも限りがあります。貴重な水を多く消費する乾パンは避けて、他の非常食で代用してください。
大量の使い捨て皿
食器用洗剤やスポンジはかさばるだけでなく、断水によって食器を洗えない場合もあるため、大量の使い捨て皿を用意している方も多いでしょう。
災害時には行政のゴミ収集が停止する可能性があるため、大量のゴミが発生する使い捨て皿は、周囲の迷惑になりかねません。食器を使わずに食べられる非常食を持ち込みましょう。
ティッシュペーパー
汚れや水気を拭き取るために使用するティッシュペーパーですが、水に溶けにくく、かさばります。ティッシュペーパーに比べてトイレットペーパーは、水に溶けやすく、コンパクトなので、避難所でも活躍するでしょう。芯をつぶしておけば、かさばりません。必要な分だけを取れるので、ゴミを極力出さずに生活できます。
ヘルメット
落下物や飛来物から頭を守れるヘルメットは、避難時や避難所に着いてからかさばるため、優先度は低めです。ヘルメットの代わりとして、防災頭巾や帽子も役立ちます。ヘルメットをどうしても持って行く際には、コンパクトに折りたためるタイプがおすすめです。
電池式の電化製品
ラジオや懐中電灯など、災害時に活躍する電化製品の中でも、電池式のタイプは使いたい時に使えない恐れがあります。購入してから長い年月が経過している電池は、腐食や自然放電のリスクがあります。
電池式の電化製品をどうしても持って行く場合は、使用推奨期限を過ぎた電池は定期的に交換するようにしましょう。充電式であれば、ポータブル電源から充電して、使いたい時にすぐ使えます。
避難所に持って行ってよかったもの5選
災害時に迅速な避難を行うためには、避難所に持って行く荷物を厳選しなければなりません。健康的な避難所生活を送れるかどうかは、何を持って行くかに大きく左右されます。避難所に持って行ってよかったものは、以下のとおりです。
- 飲料水・非常食
- 携帯トイレ
- 衛生用品
- 現金
- 救急セット
それぞれのアイテムについて、詳しく見ていきましょう。
飲料水・非常食
避難している最中や避難所での水分補給に、飲料水が必要です。衛生面や飲みやすさを考慮して、500mlペットボトルを2本持って行くとよいでしょう(※1)。
避難所での食事は偏食になりやすいので、栄養バランスの整った非常食も用意しておく必要があります。特に、ビタミン・ミネラル・食物繊維を摂取するために、野菜の缶詰や野菜ジュースがあると安心です。
※1参考:NHK防災「非常用持ち出し袋 あなたに必要なものは?」
携帯トイレ
トイレがない場所でも用を足すには、携帯トイレが必要です。避難所には、必ずしもトイレが常設されているとは限りません。名古屋大学の調査によると、東日本大震災が発生してから3日以内に仮設トイレが届いた自治体は、わずか34%でした(※2)。
※2参考:名古屋大学「災害時における自治体の仮設トイレの調達等に関する調査研究」
衛生用品
避難所で衛生的な環境を保つためには、衛生用品が欠かせません。災害によって断水していると、汚れた体を洗えずに衛生環境が悪化します。
避難所では大人数が共同生活を行うので、感染症への対策も重要です。アルコール消毒液やウェットティッシュ、マスク、歯ブラシ、生理用ナプキンなどを準備しておきましょう。
現金
普段からキャッシュレス決済をメインで使っている方は、現金の用意も必要です。災害時には、避難所での生活に必要な日用品を購入する機会があるでしょう。しかし、現金を持っていなければ、以下のような理由から購入できない恐れがあります。
- 停電によってキャッシュレス決済端末が使用できない
- 停電によって銀行のATMから現金を引き出せない
- ネット回線の混雑によってキャッシュレス決済端末が使用できない
現金は、小銭を混ぜて最低でも2万円程度は、用意しておきましょう。
救急セット
災害時には避難所に着くまでの道中で、怪我をするリスクがあります。慣れない環境や災害のストレスから、体調を崩す場合もあるでしょう。
医療機関が診療を行っているとは限らないので、救急セットを常備してください。避難所に持って行く救急セットの中身は、絆創膏・消毒液・はさみ・ガーゼ・包帯・三角巾・常備薬・市販薬などがおすすめです。
避難所に持って行くかの判断基準3選
大規模な災害を経験したことがない方は「避難所に持っていくべきもの」と「避難所に持って行かない方がいいもの」の区別が難しいでしょう。避難所に持って行くか迷った時の判断基準は、以下のとおりです。
- ポイント1|携帯性に優れているか
- ポイント2|健康的な生活に必要か
- ポイント3|避難所の環境に対応できるか
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
ポイント1|携帯性に優れているか
まずは、コンパクトかつ軽量で携帯性に優れているかが重要です。持ち運びが不便なものは、逃げ遅れるリスクを高めます。
かさばる荷物は避難の道中で落として時間をロスする可能性が高く、重量のある荷物があると素早い移動が困難になります。さらに避難所では、一人当たりのスペースが限られているので、かさばる荷物があると周囲の迷惑になりかねません。
ポイント2|健康的な生活に必要か
災害時に物流機能が停止すると、事前に準備しておいた荷物だけで健康的な生活を維持しなければなりません。健康的な生活を送るためには、以下のものが必要になります。
- 生命の維持に必要不可欠な水と食料
- 体調管理に欠かせないもの
体調管理に欠かせないものとしては、衛生用品や救急セットなどが挙げられます。
ポイント3|避難所の環境に対応できるか
避難所は、自宅のように快適な環境ではありません。避難所で起こりえる、以下のような環境にも対応できるものを準備しておきましょう。
- 停電によって冷暖房機器が稼働していない
- 断水によって体や衣服が洗えない
- ガスが止まり、食料を加熱できない
- 仮設トイレが到着していない
- 大人数と共同生活を送る
避難生活の必需品!ポータブル電源とは
災害時に送電設備が損傷を受けると、3日以上の大規模な停電が発生する可能性があります。停電が起きている状況でも、電化製品を動かすためには、ポータブル電源が必要です。
ポータブル電源とは、内部にモバイルバッテリーを超える大量の電気を蓄え、場所を選ばずに給電できる機器を指します。避難所にポータブル電源を持って行くメリットは、以下のとおりです。
- 電気毛布や扇風機を稼働して、快適な気温で生活できる
- 電気ケトルを使って、非常食を手軽に温められる
- LEDランタンを点灯させて、夜の暗闇を照らせる
- 携帯ラジオを稼働して、災害情報を収集できる
- 家族との連絡手段に必要なスマホを常にフル充電にしておける
ポータブル電源があると体温変化や食中毒を防げるようになり、健康的な生活が送れます。災害情報を迅速に収集すれば、逃げ遅れるリスクも軽減できるでしょう。
ポータブル電源は、避難所だけでなく、在宅避難でも活躍するアイテムです。
避難生活に必要な性能|おすすめの製品
避難所に持って行くポータブル電源は、軽量コンパクトでなければなりません。持ち運びが大変になると、逃げ遅れるリスクが高まるので危険です。避難所ではスペースが限られているので、かさばる荷物は周囲の迷惑になる場合もあるでしょう。
EcoFlowは、僅か8.25kgの軽量デザインを誇るポータブル電源「RIVER 2 Pro」を販売しています。「RIVER 2 Pro」の特徴は、以下のとおりです。
- わずか70分で満充電できる業界トップクラスの高速充電を実現する
- X-Boostで最大1000WのAC出力と768Whの容量を備える
- LFPバッテリー搭載により、10年以上も災害対策として活躍する
- 高い安全基準をクリアし、世界で初めてTUV認証を取得した
- バッテリー管理システムにより、バッテリー異常を防ぐ
- ソーラーパネルを使うと、避難所にいながら最短4.5時間で満充電できる
ポータブル電源で快適な避難生活を実現したい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
避難所に持って行かない方がいいものに関するよくある質問
最後に、避難所に持って行かない方がいいものに関するよくある質問を紹介します。
- 避難所で食料を奪われるリスクはある?
- 避難所に行かない方がいい理由は?
- 季節別で避難所に最低限持っていくべきものは?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
避難所で食料を奪われるリスクはある?
物流機能の停止によって食料が簡単に手に入らなくなると、避難所で食料を奪われるリスクが高まります。2011年に起きた東日本大震災では、食料や水などの生活必需品を狙った窃盗事件が多発しました(※3)。避難所で自分のスペースから離れる際には、貴重品を肌身離さず持ち歩くようにしましょう。
※3参考:朝日新聞社「物資不足で被災地の盗難増加」
避難所に行かない方がいい理由は?
災害発生時には、必ず避難所に行かなければならないわけではありません。避難所はあくまでも、自宅で生活できなくなった人々に対して提供される施設です。避難所には以下のようなデメリットもあるので、行くべきかどうか慎重に判断してください。
- プライバシーを確保しづらい
- 一人当たりに提供されるスペースが狭い
- 感染症のリスクがある
- 集団生活におけるマナーを遵守しなければならない
季節別で避難所に最低限持っていくべきものは?
夏の災害時に避難所に持って行くべきものは、帽子とタオル、汗拭きシート、多めの水です。避難所は冷房が効いていない可能性もあるので、熱中症対策が欠かせません。夏に迅速な避難を行うと大量に発汗してしまうので、多めの飲料水を用意しておきましょう。
冬の災害時には、寒さ対策と感染症対策が重要です。避難所には、使い捨てカイロや厚めの靴下、マスクを持って行きましょう。避難する際には、防寒着やニット帽、手袋、マフラーを着用するのがおすすめです。
まとめ
本記事では、避難所に持って行かない方がいいものについて解説してきました。
避難所に持って行かない方がいいものには、コンパスやロープ、テント、ろうそくなどが挙げられます。携帯性の悪いかさばるものがあると、逃げ遅れる事態にもなりかねません。
まずは、健康的な生活に欠かせない飲料水や非常食、携帯トイレ、衛生用品などの必需品から揃えていくのがおすすめです。ポータブル電源があれば、避難所で停電が起きている状況でも、電気を使った快適な生活が実現します。
EcoFlowでは、避難所まで気軽に持ち運べる僅か8.25kgの軽量コンパクトなポータブル電源を販売しています。避難生活で電気供給源を確保したい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。
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