地震大国の日本では、いつ大地震が起きてもおかしくありません。そのため、日ごろからの地震対策が重要です。
特に、本棚は地震の際に転倒や本の落下によって大きな被害をもたらす可能性があります。
この記事では、地震対策をしていない本棚による地震発生時のリスク、地震対策や地震に強い本棚の選び方、あわせて用意しておきたい防災グッズをわかりやすく解説します。
万が一に備え、本棚の地震対策を検討している方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
地震対策をしていない本棚による地震発生時のリスク
地震対策を施していない本棚は、地震発生時に大きなリスクをもたらす可能性があります。
例えば、震度5以上の地震が起こった場合、本棚が激しく揺れるロッキング現象が起こります。収納していた本が落下したり、本棚自体が転倒したりする危険性が高まるため注意が必要です。
地震対策をしていない本棚による、地震発生時の主なリスクは5つあります。
- 本棚の転倒
- 避難経路の遮断
- 火災のリスク
- パニックを起こす原因
- 周囲に置いた物品の損傷
物品の損傷だけでは済まず、落下した本にぶつかってケガをしたり、本棚の下敷きになって命の危険にさらされる可能性があります。
また、地震の揺れによって本棚が移動し、避難経路を塞いでしまうケースもあるでしょう。火災に発展した際に避難経路が遮断されていると非常に危険です。
さらに、本棚のガラス扉が割れて飛散し、ケガに発展する可能性もあります。
地震の規模を表すマグニチュードについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
→マグニチュードとは?震度との違いやマグニチュード7以上の大地震対策を解説
もしものときに備える基本的な本棚の地震対策5選
ここでは、もしものときに備える基本的な本棚の地震対策を5つ解説します。
天井と本棚の隙間に突っ張り棒を入れる
天井と本棚の隙間に突っ張り棒を入れると、地震の揺れによるロッキング現象を防げます。
本棚の転倒リスクを大幅に減らすには、効果的な対策です。
突っ張り棒は本棚の幅に合わせて長さを調整できるため、さまざまなサイズの本棚に対応できます。設置は簡単で、壁に穴を開ける必要がないため、賃貸住宅でも気軽に対策できます。
ただし、天井の素材や強度によっては、効果を発揮しない場合もあるため注意してください。
また、突っ張り棒と天井の接点に板を挟めば、安定性を高められます。
壁に本棚を固定する
壁に本棚を固定する対策は、地震対策に効果的です。本棚を壁にしっかりと固定すれば、地震の揺れによる転倒を防げます。
固定具はネジタイプや粘着テープタイプなど、多種多様です。
ネジタイプは強固な固定が可能ですが、壁に穴を開けなければなりません。したがって、賃貸住宅では使用が制限される場合があります。
一方、粘着テープタイプは壁を傷つけずに使用できるため、賃貸住宅でも利用しやすいでしょう。ただし、耐久性や強度はネジタイプに劣ります。
壁に固定する際は、本棚の重量や壁の素材を考慮しましょう。また、固定具は本棚の上部だけでなく、中段や下部にも取り付けると、安定性が増します。
本棚の下にストッパーを挟む
本棚の下にストッパーを挟む対策は、地震対策に効果的な方法のひとつです。
本棚の前面下部にストッパーを設置すれば、地震の揺れによる本棚のずれを防げます。ストッパーは本棚を壁側に少し傾斜させる役割も果たすため、重心が壁側に移動し、転倒しにくくなります。
使用するストッパーは市販されているものでも、厚紙や木片などで自作したものでもOKです。特別な工具も必要なければ、壁や本棚を傷つけることもありません。
ただし、ストッパーのみでは十分な効果が得られない場合もあるため、突っ張り棒や壁への固定と組み合わせて使用するとよいでしょう。
ガラス飛散防止フィルムを貼り付ける
ガラス飛散防止フィルムを貼り付けると、ガラス扉付きの本棚の地震対策ができます。
地震が起きてガラスが割れた場合、鋭利な破片が飛び散ってケガをする危険性があります。
しかし、ガラス飛散フィルムを貼っておけば、ガラスが割れても破片が飛散せず、ケガのリスクを大幅に軽減できます。
フィルムは透明で目立たないため、本棚の見た目を損ないません。また、紫外線カット効果のある製品であれば、本の変色や劣化を防ぐ効果も期待できます。
貼り付けは簡単で、専門業者に依頼せずとも自分で行えるのがメリットです。ただし、気泡が入らないよう丁寧に貼る必要があります。
重い本は下段に収納する
重い本を下段に収納すると、本棚の重心が下がるため、地震発生時の転倒に対する対策になります。
そのため、辞書や図鑑、写真集など、重量のある本は下段に置くようにしましょう。上段には軽い文庫本や雑誌を配置することで、本が落下しても被害を最小限に抑えられます。
また、本を立てて隙間なく並べれば、地震の揺れによる本の落下も防げます。
この対策は本棚の配置を見直すだけで効果を得られるため、ぜひ試してみてください。
地震に強い本棚の選び方
ここでは、地震に強い本棚の選び方を解説します。
ロータイプの本棚を選ぶ
ロータイプの本棚は地震対策に効果的です。そもそもとして高さがないため、重心が地面に近く、転倒しにくい構造になっています。
通常、ロータイプは高さが1メートル以下の本棚です。地震の揺れに対して安定性が高く、万が一転倒しても被害が最小限に抑えられます。
子供部屋や寝室など、安全性が求められる場所におすすめです。
さらに、ロータイプは上部に物を置くスペースができるため、収納効率も良くなります。デザイン面でも圧迫感が少なく、部屋を広く見せる効果を期待できるでしょう。
ただし、収納量が限られるため、大量の本を所有している場合は複数台設置するなどの工夫が必要です。地震対策と使い勝手のバランスを考慮し、選ぶようにしてください。
扉付きの本棚を選ぶ
扉付きの本棚は、地震対策に有効です。
地震の揺れによる本の落下や飛び出しを防げるほか、本の散乱を最小限に抑えられます。結果、避難時の障害物を減らせるため、避難経路の確保にも貢献するでしょう。
ガラス製の扉付き本棚を選ぶ際は、強化ガラスや飛散防止フィルムを使用したものを選ぶと安心です。
また、扉付きの本棚は、地震以外の日常使用でもメリットがあります。ホコリの侵入を防ぎ、本の劣化を軽減できます。
さらに、見た目もすっきりとして、インテリアとしての魅力も高いです。扉のロック機能付きのものを選べば、子供のいる家庭でも安心して使用できます。
ブックガード付きの本棚を選ぶ
ブックガード付きの本棚も、地震対策に効果的です。ブックガードとは、本棚の前面に取り付けられた棒や板を指します。
本が前方に落下するのを防ぐのが役割です。地震の揺れで本が飛び出すのを防ぐほか、本の散乱や落下によるケガのリスクを大幅に軽減できます。
また、ブックガードは取り外し可能なタイプもあるため、本の出し入れがしやすく、日常的な使用にも支障がありません。
ブックガード付きの本棚は、子供部屋や地震の揺れが大きい地域での使用に適しています。
突っ張り式の本棚を選ぶ
突っ張り式の本棚は天井と床にしっかりと固定されるため、地震の揺れに強い構造になっています。
壁に穴を開ける必要がないため、賃貸住宅でも気軽に設置できるのがメリットです。
さらに、天井と本棚の間に圧力をかけて固定するため、地震の際に本棚が前後左右に揺れるのを抑制します。
多くの突っ張り式本棚は、高さ調節が可能でさまざまな天井高に対応できます。ただし、設置する際は天井の強度を確認し、適切な圧力で固定する必要があります。
突っ張り式の本棚は収納力が高く、空間を有効活用できるのが特徴です。狭い部屋でも効果的に使用できるため、地震対策と収納効率を両立させたい場合に適しています。
本棚の地震対策とあわせて用意しておきたい防災グッズ
ここでは、本棚の地震対策とあわせて用意しておきたい防災グッズを解説します。
ポータブル電源
ポータブル電源は、地震による停電時に非常に役立つ防災グッズです。
さまざまな製品がリリースされていますが、なかでもおすすめなのはEcoFlow DELTA 3 Plusです。1,024Whの容量を備え、停電時のバックアップ電源やアウトドアでの電源確保に役立ちます。
さらに、1,500W出力(X-Boostテクノロジーで最大2,000W出力)が可能なため、冷蔵庫やオーブン、ヘアドライヤーなどの家電にも電力供給ができます。
また、急速充電機能を搭載し、わずか56分で100%まで充電可能です。ソーラーパネルを接続すれば、太陽光でも充電できるため、長期の停電にも対応できます。
地震後の生活を支えるアイテムとして、ポータブル電源をお探しの方は、ぜひDELTA 3 Plusをご検討ください。
EcoFlow DELTA 3 Plusの詳しい製品情報については、以下のページをご覧ください。
食品や飲料水
地震が発生した時はライフラインが寸断され、食料や水の確保が困難になる可能性があります。
そのため、最低でも3日分、できれば1週間分の食料と飲料水を備蓄しておきましょう。
非常食は長期保存が可能で、調理不要な缶詰やレトルト食品、乾パンなどがおすすめです。飲料水は1人1日3リットルを目安に準備してください。
また、調理用の水も別途用意しておくべきです。
定期的に消費期限をチェックし、ローリングストック法(賞味期限の古いものから消費して買い足す方法)を活用しながら常に新鮮な状態を保ちましょう。
避難時に役立つ備蓄食料の選び方を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
→おすすめの備蓄食料を徹底紹介!備蓄食料の重要性や選び方も詳しく解説
LEDライトやLEDランタン
地震による停電時に備えて、LEDライトやLEDランタンを用意しておきましょう。
LEDは省電力で長時間使用できるため、電池の消耗を抑えられます。また、発熱が少なく安全性が高いのも特徴です。
懐中電灯タイプのLEDライトは、手軽に持ち運べて便利です。一方、LEDランタンは広範囲を明るく照らせるため、室内での作業や読書に適しています。
充電式のものを選べば、ポータブル電源で充電が可能です。したがって、長期の停電にも対応できます。
複数の種類や大きさのLEDライト・ランタンを用意しておけば、状況に応じて使い分けられるでしょう。
携帯ラジオ
携帯ラジオは、地震発生時の情報収集に欠かせない防災グッズです。
停電時のインターネットが使用できない状況でも、最新の災害情報や避難指示を入手できます。
手回し充電やソーラー充電機能付きのラジオを選ぶと、電池切れの心配がありません。長期間の使用もできます。
また、AMとFMの両方の周波数に対応したものを選べば、より多くの情報源にアクセスできます。ラジオ機能に加えて、懐中電灯やスマートフォンの充電機能が付いた多機能タイプの製品もおすすめです。
これらの追加機能は緊急時に役立ちます。コンパクトで軽量なモデルを選べば、避難時にも携帯しやすく便利です。
携帯ラジオの必要性については、以下の記事をご覧ください。
→防災ラジオはいらない?災害時に役立つ機能・メリット・デメリットを解説
携帯トイレ
地震発生時は水道が使用できなくなる可能性があります。
そのため、携帯トイレの準備はきわめて重要です。
携帯トイレは、水を使わずに排泄物を処理できる便利なアイテムです。凝固剤や消臭剤が含まれているものが多く、衛生的に使用できます。
また、使用後は密閉して捨てられるため、臭いの問題も最小限に抑えられるのが魅力です。
家族の人数分を用意し、できれば1人あたり最低でも3日分を確保しておきましょう。携帯トイレと一緒に、ウェットティッシュやトイレットペーパーも備蓄しておくと尚良いです。
避難所でのプライバシー確保にも役立つため、簡易テントなども合わせて準備しておくと安心できます。
着替え
地震が発生した時に備えて、着替えの用意も重要です。
季節に応じた衣類を1人3日分ほど準備しておきましょう。
特に、下着や靴下は多めに用意しておくべきです。動きやすく暖かい服装を基準に選定することをおすすめします。
また、避難時や復旧作業時に活動しやすいよう、長袖・長ズボンを中心に準備しましょう。雨具や防寒具も用意しておくと、天候の変化にも対応できます。
これらの衣類は防水性のある袋やケースに入れて保管し、すぐに持ち出せるようにしておいてください。中身は定期的にチェックし、サイズや季節に合わせて更新しましょう。
まとめ
地震対策をしていない本棚による地震発生時のリスク、地震対策や地震に強い本棚の選び方、あわせて用意しておきたい防災グッズを解説しました。
本棚の地震対策は家族の安全を守るためにも、日ごろから取り組むべき行動のひとつです。この記事で紹介した対策方法や地震に強い本棚の選び方を参考に、自宅の状況に合わせた最適な対策を講じてください。
また、防災グッズの準備も忘れずに行いましょう。
地震はいつ起こるかわかりません。今すぐにできる対策から始めて、徐々に備えを強化していくことをおすすめします。
対策の見直しを定期的に行い、常に最新の情報を取り入れながら、安全な生活環境を整えていきましょう。
また、地震対策は一度行えば終わりではありません。取り組みの積み重ねこそが、いざという時の大きな力になります。家族で防災について話し合い、共に対策を進めていけば、効果的な備えができるはずです。
安全で安心な暮らしのために、今日から本棚の地震対策と防災準備を始めましょう。