オルタネーターは、自動車のなかで使用される電気を生み出す重要なパーツです。重要であるがゆえに、オルタネーターが故障するとさまざまなトラブルを招いてしまいます。
故障時には、「異音が発生する」「車内の電装品に異常をきたす」「エンジンの出力に不良が出る」「バッテリー警告灯が点灯する」などの症状が現れるため、該当している場合は点検や修理が必要です。
本記事では、オルタネーターの仕組みや故障時の症状、点検・修理方法を解説します。最後までご覧になれば、オルタネーターについて深く理解することができるでしょう。
オルタネーターとは?
オルタネーターとは、自動車のなかで使用される電気を生み出すためのパーツのことです。オルタネーターの役割は発電であり、エンジンの回転をオルタネーターに伝達させて電気を生み出します。
つまり、エンジンを動かして回転をオルタネーターに伝え続ける限り、車内で半永久的に発電させることが可能です。オルタネーターを使って発電した電力は、直流電流に変換された上でバッテリーに蓄えられます。この電力は、自動車の起動時や運転中のカーナビ、スマホの充電などに使用されます。
エンジンを動かすための基本的な電力としても活用されるため、オルタネーターが完全に故障すると自動車が動かなくなってしまいます。自動車の部品のなかでも、オルタネーターは特に重要なパーツであると言えるでしょう。
オルタネーターの仕組み
オルタネーターによる発電は、ローターがエンジン動力で回転することで電力が作られます。オルタネーターはエンジン駆動によって電力を生み出す「発電機」と、直流電流を交流電流に変換してバッテリーで供給する「整流器」の2つに分けられます。
オルタネーターはモーターのような構造になっており、ファンベルトなどを介してオルタネーターに動力が伝わることで、コイルの中心にある電磁石が回転して発電されるという仕組みです。
オルタネーターによって発電された電力は、走行に直接関わらないヘッドライトやエアコン、カーナビなどに使われます。
オルタネーターとダイナモの違い
オルタネーターとよく似た部品に「ダイナモ」があります。ダイナモは整流器がないオルタネーターであり、昭和中期の車によく使用されていました。
オルタネーターのほうが構造が単純かつ高回転に対応できるので、現在はダイナモではなくオルタネーターが主流です。
なお、初期の産業用発電に使用されたのがダイナモであり、電動機や回転変流機などの電力変換装置はすべてダイナモから派生しています。オルタネーターも例外ではありません。
オルタネーターの故障時に出る4つの症状
オルタネーターは自動車にとって、特に重要なパーツだと言えます。オルタネーターが故障しても、バッテリーの電力だけでしばらく車は動きますが、電力を使用する部品や装置は止まってしまいます。
その後、バッテリーの電力が尽きるとエンジンが止まって再始動できなくなるため、状況によっては大きなトラブルの原因になりかねません。オルタネーターが故障した場合は、以下のような症状が基本的に現れます。走行中に症状が現れたら、すぐに点検・交換を検討しましょう。
- 異音が発生する
- 車内の電装品に異常をきたす
- エンジンの出力に不良が出る
- バッテリー警告灯が点灯する
それぞれの症状を1つずつ解説します。
症状1.異音が発生する
オルタネーターが故障すると、普段聞き慣れない異音が発生します。異音がする場合は、部品が劣化していたり、部品が外れていたりする可能性があります。
ゴムベルトが劣化している場合は「キュルキュル」、回転部分に異常がある場合は「カラカラ」、といったように音の聞こえ方に違いがあるため、異音が発生したら該当部分をチェックしてみてください。
ただし、オルタネーター以外の部品が故障していても、同じような異音が発生することもあります。自信がなければ自己判断をするのではなく、専門業者に依頼することをおすすめします。
症状2.車内の電装品に異常をきたす
車内の電装品に異常をきたす場合もあります。例えば、ヘッドライトがチカチカと点滅したり、スピーカーから出る音が途切れたりなど、電装品にさまざまな異常が発生します。
オルタネーターの故障が深刻化すると、カーナビやエアコン、室内灯などの電装品が停止してしまうため、異常が出た場合は早めに点検や修理を検討しましょう。
症状3.エンジンの出力に不良が出る
3つ目の症状は、エンジンの出力不良です。エンジンのコントロールには電力が使用されているため、オルタネーターに異常が生じると、エンジンの出力が思うように出せなくなります。
エンジンの出力不要は車の種類にもよりますが、一般道を走っている程度では気づかない可能性もあるため、エンジンに少しでも違和感を覚えたらすぐに確認しましょう。
症状4.バッテリー警告灯が点灯する
オルタネーターの故障時には、バッテリー警告灯が点滅します。これは最もわかりやすい症状で、車の種類に応じて表示の仕方は異なりますが、故障時にはほとんどの場合でバッテリー警告灯が点灯します。
バッテリーそのものに問題がある可能性も考えられますが、エンジンをかけたあとも警告灯が点滅している場合は、オルタネーターに問題がある可能性が極めて高いです。バッテリー警告灯が点灯した際は、ほかの症状もチェックしてみてください。
オルタネーターの点検・交換方法
オルタネーターの寿命は利用を開始してから10年、もしくは走行距離10万kmが目安です。最近の車であれば技術が向上しているため、20万km以上走っても問題ない場合があります。
オルタネーターの寿命を伸ばすためには、日頃から点検しておくことが大切です。オルタネーターの点検方法には、大きく分けて「自分で行う場合」と「専門業者に依頼する場合」の2種類があります。
自分で点検を行う場合
自分で点検を行う場合は、「バッテリー&オルタネーターチェッカー」と作業用手袋の2つを用意しましょう。
バッテリー&オルタネーターチェッカーは、バッテリーとオルタネーターに流れる電力を測るための機器です。手のひらほどの小さな製品で、ネットショップにて2,000円程度で購入できるので、点検をする際は必ず用意しておきましょう。
バッテリーの端子にチェッカーのケーブルをつなぎ、ランプが3つとも点灯すれば充電量が十分、ランプが途中までしか点灯しない場合は充電量が不十分、1つしか点灯しなければ点検が必要です。
この点検が終わったあとは、車のエンジンを始動させてオルタネーターを確認します。チェッカーの種類によっても異なりますが、多くの場合は電圧の流量に応じて3段階のランプがあり、異常がない場合はオレンジや緑のランプが点灯します。
専門業者に依頼する場合
自分でチェックする自信がない方は、工場やディーラーなどの専門業者に依頼しましょう。プロに任せればすぐに異常を察知してくれるため安心です。
オルタネーターの部品を交換したい場合も、専門業者に頼ることをおすすめします。自分でできないこともありませんが、専門知識がないと部品の交換は難しく、誤った作業をしてしまうと大きなトラブルにつながりかねません。少しでも不安を感じたら、無理せず専門業者に交換を依頼しましょう。
なお、具体的な作業内容としては、オルタネーターが固定されているボルトを外し、新しいオルタネーターに交換したあと、ボルトを締め直すというものです。作業内容はシンプルですが、失敗すると修理費用が高額になる恐れがあるため注意が必要です。
オルタネーターの交換にかかる費用
すべて専門業者に頼んでオルタネーターを交換した場合、新品のオルタネーターの部品代を含めて5〜10万円ほどかかります。修理工場だと比較的安価ですが、ディーラーだともう少し割高になります。
中古品を購入して自分で交換するのであれば、1万円前後の費用で済む場合がほとんどです。しかし、専門知識が必要な上に、慣れていないと余計な手間が発生してしまいます。
なお、中古のオルタネーターを自分で購入し、修理工場に持ち込んで交換してもらうという方法もあります。故障したときの状況に合わせて交換方法を選択しましょう。
アウトドアで活躍する「EcoFlowパワーシステム」
ここまで、オルタネーターに関する解説を行いましたが、オルタネーターを使って発電しても、カーナビやヘッドライト、スマホの充電など、基本的なことにしか電力を使用できません。
アウトドアなどでヒーターや冷蔵庫といった、電力消費の激しい電気機器を使用するためには、発電システムを整える必要があります。そこでおすすめしたいのが、スマートに発電システムを構築できる「EcoFlowパワーシステム」です。
EcoFlowパワーシステムは、業界初のコンパクトなモジュール型電源システムです。カスタム性が高く、小住宅やトレーラーハウス、キャンピングカーなどの電源に適しています。本製品は簡単なセットアップのみで利用できるので、「初めて発電システムを構築する」という方でも安心です。
【EcoFlowパワーシステムの2kWh/5kWh LFPバッテリー】
バッテリー容量 |
2,048Wh/5,120Wh |
蓄電池の種類 |
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー |
サイクル寿命 |
約3,000回/約3,500回 |
寸法 |
28.4×34.8×19.8cm/30×50×26cm |
正味重量 |
16.8kg/41kg |
IP保護等級 |
IP54 |
4通りの充電方法に対応している
EcoFlowパワーシステムは、ソーラー充電入力・オルタネーター入力・外部電源入力・スマート発電機入力の4種類の充電方法に対応しています。各充電方法の充電効率は以下の通りです。
- ソーラー充電入力:4800W
- オルタネーター入力:1000W
- 外部電源入力:3000W
- スマート発電機入力:1800W
据置型のソーラーパネルには「剛性」と「柔性」の2タイプがあり、パワーハブのソーラー充電ポートを介して最大3枚まで接続できます。3枚つなげた場合の最大入力は4800Wになるため、非常に高い効率で発電することが可能です。
EcoFlowパワーシステムの製品情報は、以下の公式サイトにて詳しく解説しています。発電システムの構築を検討している方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
→業界初のコンパクトなモジュール型電源システム「EcoFlowパワーシステム」はこちら
ソーラーパネルとポータブル電源を購入するという手も
EcoFlowパワーシステムよりも気軽に発電システムを構築したい場合は、ソーラーパネルとポータブル電源を購入するという手もあります。初期コストが比較的低く、セットアップの手間はほとんどかかりません。
ただし、エネルギー密度は高くないため、ほかの方法と比べると発電効率が劣ります。そのため、電力の自給自足のみで生活する「オフグリッド」には向いていないと言えるでしょう。
とはいえ、アウトドアや緊急時に持ち運べるほど携帯性が高い、などの利点があるため「もっと気軽に発電システムを構築したい」という方にはおすすめできます。
なお、本サイトを運営するEcoFlowでは、以下のようなセット商品を販売しております。ソーラーパネルとポータブル電源の導入を考えている方は、ぜひセット商品の購入をご検討ください。
セット内容 |
DELTA Max 2000 +400Wソーラーパネル |
EFDELTA +220W両面受光型ソーラーパネル |
DELTA mini +220W両面受光型ソーラーパネル |
容量 |
2016Wh |
1260Wh |
882Wh |
ソーラー入力 |
最大800W |
最大400W |
最大300W |
参考価格 |
357,440円 |
202,540円 |
179,260円 |
公式サイト |
https://jp.ecoflow.com/products/efdelta-solar-generator-220w-solar-panel |
https://jp.ecoflow.com/products/delta-mini-solar-generator-220w-solar-panel?variant=42188960366753 |
EcoFlowが販売するソーラーパネルとポータブル電源のセット商品は、以下の公式サイトより詳細をご確認いただけます。好みの製品がきっと見つかるはずです。
→EcoFlowのソーラーパネルとポータブル電源のセット商品を確認する
まとめ
本記事では、オルタネーターの仕組みや点検・交換方法、発電システムの構築方法を解説しました。
オルタネーターは自動車のなかで使用される電気を生み出すためのパーツであり、自動車になくてはならない非常に重要な部品です。オルタネーターを介して発電した電力は、ヘッドライトやカーナビ、スマホの充電などに使用されます。
オルタネーターを長く使い続けるためには、定期的な点検がキーポイントとなります。本記事で解説した内容を確認し、オルタネーターの点検・交換を実施してみてください。
なお、「EcoFlowパワーシステム」を導入すれば、オルタネーターのみでは難しい電気機器を利用できるようになります。発電システムに興味がある方は、ぜひ以下の公式サイトより製品情報をご確認ください。