日本は自然災害の多い国です。大きな地震だけでなく台風や雪害などでライフラインがしばらく止まってしまうこともあるため、政府も3日分の非常食を用意することを勧めています。この記事では非常食の特徴やローリングストックについて紹介するとともに、非常食と一緒に備蓄しておくとよいポータブル電源についても解説します。
非常食の特徴と注意点
非常食には、どのような特徴や注意点があるのでしょうか。一般的な食品との違いを解説します。
非常食の特徴
非常食には次のような特徴があります。
・長期保存できる
・保管が容易
・すぐに食べられる
・加熱調理の必要がない
非常食は備蓄を目的につくられているため、保存期間が1年以上の長いものが一般的です。中には5年以上保存できるものもあり、何度も買い直す必要がありません。また、非常食の多くが缶詰やレトルトパウチなどの容器に入っていて、平時には重ねて収納できるなど容易に保管できるようになっています。もちろん、災害が起きたときにもリュックサックなどに詰め込めばよいだけです。 万が一災害が起きたときに、すぐ食べられるようになっているのも特徴の一つです。災害時にはライフラインがストップしてしまい、水道やガス・電気が使えなくなってしまいます。非常食は水道やガス・電気がないような状態でも食べられるようになっていて、加熱調理をしないで済むものがほとんどです。最近では缶詰のほか、袋の中に水を入れるだけで作れるおにぎりなど、バリエーションが増えてきました。
非常食の注意点
非常食を備蓄する際には、次のような点に注意しなければなりません。
・消費期限に注意する
・塩分が多い
保存期間が長い非常食ですが、消費期限は存在します。消費期限をきちんと確認しておかないと、知らず知らずのうちに消費期限を過ぎて災害が起きたときに食べられなくなってしまうケースもあります。消費期限はパソコンやノートなどわかるところに記録しておきましょう。また、1年に一度は備蓄されている非常食を確認し、消費期限が近くなったものを交換しましょう。
非常食は長期間保存することを前提につくられているため、塩分が多い傾向があります。災害時に初めて食べると塩辛く感じるのはもちろん、腹痛などの原因となることもあります。災害時に初めて非常食を食べるのではなく、平時に味を確かめておくのがおすすめです。
ローリングストックを活用しよう
災害がこないからと言って、非常食を食べずに捨ててしまうのはもったいないことです。ローリングストック(ローリングストック法)を活用して、定期的に非常食を食べながら再度備蓄していくことで、万が一災害が訪れた際にも安心です。この項目ではローリングストックについて詳しく解説します。
ローリングストックとは
ローリングストックとは、日頃から定期的に非常食を食べ、食べた分の非常食を買い足していく備蓄の方法です。非常食を普段から食べて足りなくなった分を補うため、消費期限が1年以内の食品も備蓄の対象となります。消費期限を気にしないで済みますし、災害時に普段食べ慣れているものを食べられるというメリットもあるのです。
災害は地震のように突然訪れるものだけでなく、台風や雪害など予測できるものもあります。気象災害が起こりそうなときは、いざ備蓄しようとしてもすでにスーパーマーケットなどで非常食が売り切れとなることもあるでしょう。
ローリングストックのポイント
ローリングストックで用意しておく非常食の量は、3日分の食料です。また、水については一人につき1日あたり3リットルを用意します。乳児がいる場合には、離乳食や缶入りのミルクなども3日分用意しておきましょう。大きな災害ではそれ以上の備蓄があったほうがよいと言われていますが、3日分の非常食があり、なおかつ冷蔵庫や冷凍庫などに食糧の備蓄があれば7日ほどはしのげるでしょう。
また、非常食は半月から1か月に一度の目安で食べて新しいものを補充するのが望ましいです。定期的に食べる機会を設けることで、保存食だけでなく2~3か月程度の消費期限の食品を非常食にできます。安いときにまとめ買いができますし、安心して食べられるなどの利点もあります。
ローリングストックの工夫
ローリングストックを行う際には、家族みんなで非常食を食べる機会を設けましょう。非常食を家族で食べることで、家族の好みの味を知ることができます。また、美味しいものを備蓄することにもつながります。
缶詰や乾物だけでなく、冷凍食品もいくつか備蓄しておくとよいでしょう。お弁当用の惣菜など、冷凍食品の中には自然解凍で食べられる惣菜や野菜もあります。停電が起きたとしても、冷凍庫に備蓄されている冷凍食品を少しずつ食べていくことで、栄養バランスを補うこともできます。
食料と合わせて備蓄しておきたいもの
災害に備えて水や食料だけでなく、カセットコンロを備蓄している方もいるかもしれません。確かにカセットコンロやガスボンベがあれば、停電時にも温かいものを食べられて便利です。しかし、カセットコンロやガスボンベは避難所では使えないことがほとんどですし、大きな地震のあとで余震の恐れがあるときは、火災のリスクもあります。
近年ではカセットコンロやガスボンベの代わりに、ポータブル電源を用意する人も増えています。ポータブル電源とは、電源コンセントのない場所で家電製品を使う際に使用する蓄電池のことで、持ち運びができます。モバイルバッテリーと比べると蓄電容量が大きく、電子レンジや調理家電、冷蔵庫をはじめとする高出力の家電製品に対しても使用できます。
さらに避難所に持って行くことができますし、調理器具だけでなくスマートフォンやパソコンの充電にも使えます。防災推奨マークを取得しているEcoFlowのポータブル電源「DELTA Mini」「EFDELTA」「DELTA MAX」のいずれかを準備しておくのがおすすめです。
デルタミニ
容量882Wh
定格出力1400W
ACコンセントx5口
イーエフデルタ
容量1260Wh
定格出力1600W
ACコンセントx6口
デルタマックス
容量1612Wh
定格出力2000W
AC充電1.7時間で満充電
スーパーで買えるおすすめの非常食
スーパーで買える非常食で、用意しておきたいのは次のとおりです。
・米(アルファ米)
・パン
・缶詰(魚・野菜・フルーツ)
・カップめん/カップスープ
・レトルト食品
・お菓子
・冷凍食品
・野菜ジュース(缶)
・水(ケース)
非常食には、主食となるもの、主菜や副菜となるもの、おやつなど心を癒やすものを用意しておくとよいでしょう。最近は水やお湯を注いで作るアルファ米や、美味しさを追求した缶入りのデニッシュパンなど、便利な非常食も売られています。
缶詰は肉や魚だけでなく、野菜やフルーツなどバラエティーが豊富です。ツナ缶やサバの缶詰のようにタンパク質がとれてごはんのおかずとなるものから、野菜やフルーツの缶詰のようにビタミンなどを補えるものもあります。栄養バランスを考えて、食べやすいものを買っておくとよいでしょう。
このほか、非常食として好きなお菓子をストックしておくのがおすすめです。災害時には食欲が減退してしまう傾向がありますが、お気に入りのお菓子は食欲がないときにも食べやすいですし、いざというときに心を元気にしてくれます。
EcoFlowポータブル電源の魅力
EcoFlowポータブル電源は防災グッズとしてはもちろん、キャンプやアウトドアにもよく使われているポータブル電源です。特に「EcoFlow DELTAシリーズ」は蓄電容量が多く、調理家電やドライヤーにも使え、さらに高速での充電が可能です。カーポートやソーラーパネル(別売り)からの充電もできます。
「EFDELTA」と「DELTA MAX」については冷蔵庫の非常用電源としても使えます。「DELTA Mini」は重量が11kgなので、災害で車が使えないときにも外へ運び出せます。災害のときにどのように使いたいのかを考えて、ポータブル電源を選ぶとよいでしょう。